ムーンエンド・キャンペーン第ニ部 第3章 【デス・トラップ・ダンジョン】

 

DM 「んーと、今回は1997年の8月16日から始まるんだ。」
ジョン 「死亡まで、あと15日…。」
ルイ 「呪いが解ける目処が立っただけいいですよ。」
エフェ 「私はもう、呪いが解けているからスッキリなわけだけど♪」
イーグル 「いいよなぁ。」
エフェ 「よくない。 そのために大事なコレクションを全部売られちゃったんだからね。 みんな、ちゃんと弁償しなさいよ!」
イーグル 「いい天気だ。」
フェイグランス 「だねぇ。」
エフェ 「ごまかすな〜!」
ルイ 「まぁ、外は雨な訳ですが(笑)。」
エフェ 「ルイ、あんたもちゃんと払いなさいよ。」
ルイ 「おやっ、今日のランバードは気持ちのいい天気ですねぇ。」
ジョン 「あーあ(笑)。」
DM 「さーて、はじめるよーん。」
一同 「パチパチパチ(拍手)。」
DM 「さっきも言ったけど、1997年の8月16日。 君達の死亡まであと15日。 この日、魔術師フィルモンが主催する『迷宮探検競技(デス・トラップ・ダンジョン)』が開催される。 かつて開催された5回のうち、生きて帰った者の数はゼロ。 君達はその過酷なイベントに参加する事になっているわけだね。 もう少ししたら広場に集まるように言われているけれど、それまでに何かする事はある?」
ルイ 「ありますあります。 聖水を買い込んでおかないと。」
イーグル 「でも、金がないじゃないか。」
ルイ 「はっ…いけませんね。 言われてみれば、お金がありません。」
ジョン 「どっちにしても、聖水は要らないんじゃないの?」
ルイ 「何を言うんですか。 聖水は投げてよし、飲んでよし、仕掛けてよしの万能アイテムなんですよ。」
イーグル 「飲むにしては高いし、投げてもよく外れてるし、ダメージも1D6だし、重いし、あまりメリットはない様に思うんだが?」
ルイ 「いいえ、あれがないアルカート・ルイなんて、その辺にいる一般人と同じです。」
イーグル 「わけわかんねーくらい、こだわってるな(笑)。」
ジョン 「聖水はともかく、普通の水とか、食料はある程度持って行った方がいいよな。 迷宮の中で飢えるのは良くない。」
エフェ 「なけなしのお金がぁぁ。」
フェイグランス 「だれも帰ってきたことのない迷宮の探検か…苦手だ(笑)。」
ルイ 「いや、案外普段思い通りに歩けない人の方が、上手くクリアできるかも知れませんよ(笑)。」
フェイグランス 「じゃあ、俺が道案内しようか?」
ルイ 「遠慮しておきます。 命は惜しい。(笑)」
エフェ 「いつも真っ暗な迷宮を旅するなら、この時計がお役立ちよね。」
ジョン 「方位磁石もあったな。 たしか。」
エフェ 「コンティニアルライトの呪文もあるけど、一応ランタンの油も買っておこう。 さぁ、お金は殆ど使いきったわよ。」
DM 「宿の主人が『宿代の支払いもしっかり頼むぜ。』と言っているよ。」
フェイグランス 「宿代は毎日払ってるじゃないの。 オヤッサン。」
イーグル 「いけね。 減らしてなかった(笑)。 ええと、何とか足りるな。」
ルイ 「払ってない人もいたと言うことで(笑)。」
イーグル 「お前らと旅するようになってから、急に貧乏になったぞ。(笑)」
ジョン 「それが俺達なのさ!」
イーグル 「自慢にならねーよ!(笑)」
 
しばらくして、一行は広場に集合する。
 
DM 「広場には『デス・トラップ・ダンジョン』に参加する命知らずを一目見ようと、大勢の観客が集まってきているよ。 中心には壇が設けられており、大会の主催者であるフィルモンの姿がある。 やがて正午の鐘を合図に、フィルモンがあたりに良く響く声で『これより、年に一度の迷宮探検競技に挑戦する冒険者3グループを紹介しよう。』と言う。」
エフェ 「へぇ〜、3グループもいるんだ。」
ジョン 「案外、バカが多いよな。」
ルイ 「いや、全く。(笑)」
DM 「『彼等をここへ!』と言うと、君達は大会のスタッフから、広場の中央に進み出るように促される。 他のグループもすすみでてくるよん。」
ジョン 「今のうちに、どんな奴等なのか見て置こう。」
DM 「んーと、一つはみたところ戦士2、魔術師1、盗賊1、僧侶1、エルフ1だね。」
ジョン 「ふむふむ。(メモ)」
DM 「もう一方は、戦士1、魔術師2、盗賊1、僧侶2、ドワーフ1だ。」
エフェ 「7人PTか。手強いな。」
DM 「ほんでもって、君達が広場に進み出ると、どこからか『あれが、噂の夢狩人だ!』という声が聞こえてきて、それが瞬く間に広まっていく。」
ルイ 「あわわ、何時の間に我々はこんなに有名になってしまったのでしょうか。」
イーグル 「いちおう、俺も知っていたくらいだからな。」
ジョン 「あのフィルモンのオッサンが大会を盛り上げる為に噂を流したのかもしれないぞ。」
ルイ 「おおっ、なんとなくそれだと納得デスネ。 その線で行きましょう。」
イーグル 「いや、行くも何も、どうしようもないわけだが(笑)。」
フェイグランス 「これで成功すれば、名声が上がるねぇ。」
エフェ 「失敗したら、下がるわよ?」
フェイグランス 「大丈夫、その時には呪いで死んでいるから。」
エフェ 「うわー、笑えない(笑)。 私は生き残れるけどね。」
フェイグランス 「本当に、あのオジサンが呪いを解いてくれていればね。」
ルイ 「まぁ、ジャレスが本当に呪いをかけたかどうかを含めて、疑う余地はあるわけですが、今はやるしかありません。」
DM 「観客のどよめきは続いているけれど、フィルモンの話は続くよ。」
フェイグランス 「あいあい。」
フィルモン 「さて、競技の説明を行おう。 挑戦者はここから船で2日の場所、銀の湖に浮かぶ『銀の島』へ移動し、島にあるダンジョンの中から、争いの女神『アリアドネ』の水晶像を手に入れて戻ってきた者を勝者とする。」
ルイ 「ほう。 つまり女神像は1つしかないという事になりますね。」
DM 「そういうこと。」
ジョン 「奪い合いになることもあるわけだな。」
フェイグランス 「5日過ぎるとどうなるんだろう?」
DM 「失格。 ちなみに、この5日とは迷宮に入ってから帰ってくるまでの時間。」
エフェ 「じゃあ、3日しか中にいられないわけね。」
DM 「そう言うことだね。」
イーグル 「のんびり攻略してられないわけか。」
フィルモン 「船は6人乗りの物を東岸に2つ用意しておく。 また、ダンジョンに入ったならば女神像ばかりでなく、出口も探さねばならない。 なぜなら、一度入った入り口は閉ざされてしまうからだ。」
ルイ 「ぐぅっ。(メモを丸めて捨てる)」
エフェ 「また、紙にかいてたの? どれどれ?」
ルイ 「あ、いえ、たいしたことは…」
エフェ 「『ダンジョンに入らない』『出口で待ち伏せ』『女神像ネコババしてウマー!』 ああ、なるほど(笑)。」
イーグル 「他の2グループが中で全滅したらどうするんだよ(笑)。」
ルイ 「敵が減った上に、彼等の装備もネコババ…(笑)。」
イーグル 「いいな、それ(笑)。」
ジョン 「ダメだって(笑)。」
フィルモン 「優勝したグループには3万ゴールド! さらに素晴らしい名声が待っている。 過去5年において、このダンジョンを抜け出たものは一人としていない。 そこで今回は手助けとなる情報を与えることにした。」
ルイ 「よし、メモメモ。 …ああっ、紙がないです!」
エフェ 「ズルイ作戦立てるのに使うからよ。」
イーグル 「ほらよ。」
ルイ 「ちり紙じゃないですか〜。」
イーグル 「かけないことはないだろう。」
ルイ 「大変です。」
フィルモン 「女神像の所に行くには、3つの特殊な扉を通らねばならない。 また、今回はトラップやモンスターだけではなく、役立つ情報も配置した。」
イーグル 「どんな扉なんだろうな。」
フェイグランス 「楽しみだねぇ。」
フィルモン 「出口を見つける為には、紫色のコインを探し出すことだ。 以上。各位の健闘を祈る!」
DM 「フィルモンの話が終わると、観客から『わーっ』と歓声があがる。 君達に対する声援もとんでくるよ。」
ルイ 「笑顔で手を振りましょう。 ふりふり。」
フェイグランス 「ひらひら。」
DM 「観客が『おおっ、夢狩人は余裕だぞ!』と言ってざわついている(笑)。」
ルイ 「ははは、これで生きて戻れば夢狩人は現実以上に評価されますよ。」
エフェ 「それって、いいのかしら(笑)。」
ルイ 「何らかの依頼がある際には、プレミア料として金額を釣り上げることができるとか…。」
ジョン 「結果も要求されそうだ(笑)。」
ルイ 「言われてみれば、そうですね。」
イーグル 「おいおい(笑)。」


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