ムーンエンド・キャンペーン第三部 第1章 【砂蜘蛛シェロヴ】

 

プレイ開始
 
DM 「さぁ、はじめるよー。 みんな前回までの内容は覚えているかな?」
エフェ 「一応ね。 確か炎にまかれた所で終ったんじゃなかったっけ?」
ルイ 「そうそう、キャラ自体も生きているのか死んでいるのか。 ちょっと不安です。」
DM 「その点は安心してくれ。 キャラはみんな無事だよ。 ただ君達やアルベルト達は深いダメージを負ってしまったので、回復までに日数はかかっている。」
ルイ 「安心しました。 では、DM、どうぞ!」
DM 「どうぞ?って?」
ルイ 「いや、ナレーションとか、プロローグみたいなのは用意していないんですか?」
DM 「あ、あるとも! ええと、どこにやったっけかなぁ。(探して見つからず)や、確かに作ったんだよ!」
エフェ 「折角盛り上がってきているのに、無粋ねー(笑)。」
ルイ 「まぁ、ここはDMの家ですから、作ったのならどこかにあるでしょう。」
DM 「ん? ちょっとジョン立ってみて?」
ジョン 「お、おう。」
DM 「あー、あった。 ジョンの座布団の下だ(笑)。」
エフェ 「ジョン〜。」
ジョン 「俺の所為じゃナーイ! はじめからここに座布団が敷いてあったんだ!」
DM 「そうだ、そこに置いたんだ。 ワープロから出力したら少し曲がっちゃってね。」
エフェ 「それで、座布団の下でプレスしてたってわけ?」
DM 「うん。」
ジョン 「そらみろ、やっぱり。」
フェイグランス 「やっぱり、ジョンの所為だね(笑)。」
ジョン 「なんでそうなるかな。(笑)」
DM 「じゃあ、原稿も見つかった所で、いきまーす!」
イーグル 「おう。」
 

ムーンエンド・キャンペーン 第三部 プロローグ
 
そこは『どこでもない所』にあった。
渦巻く空、姿を見せぬ太陽、絶えることの無い稲妻、そして<運命の塔>。
<ヤーンの瞳>の永遠の休息所であり[運命神]との接触の場。
その<塔>より、今、1人の男が現われた。
男は金色の髪をかすかにかきあげると、希有な紫の瞳を僅かに細めて虚空を見上げた。
彼の不思議な瞳は<ここではない、どこか>にあるムーンエンドを捉えているのだ。
 
「はじまるのか。 <天秤>は一方に傾きすぎている。
鍵を握るのはイシュリア神の力…そう、<月の守護者>達だな。
僕の出番は来るのか? 来なければいいが。 僕はどうも中立を守れそうもない。」
男の瞳が青に変化した。 同時に彼の背後にあった<塔>が消え失せる。
 
「ムーンエンドは戦乱の渦に巻き込まれた。 
人々も新たな動きを見せはじめ、舞台は整ったようだ。
さて、守護者達に与えられるカードはどうなる?
<壷>に<心臓>、それに<暗黒の剣>。
他には<平和>、<主>、<肉体>、<過去>…。
全体的には「彼等」に有利だな。 やはりバランスを取り戻す為か。 とは言え、何がどうなるかは全く分からない。」
 
男 <ヤーンの瞳>イリスは、1人呟いた。
 
1998年9月。 ジャコバン王国は北方の都市を幾つか残すのみであった。
<闇>の軍勢。 ドール教徒、妖魔、それに<魔獣>の攻勢激しく、防ぎきれなかったのだ。
ジャコバン王と、その臣下達は駆けつけたランカスター王と、その軍と共に大都市ヤルーシャに在った。
国を取り戻す目処もなく、ただ必死に反抗を続けるだけではあったが。
 
災いは、なにもジャコバンのみに訪れたわけではない。
ムーンエンドの各地を<闇>の冷たい息吹が襲ったのだ。
魔物どもは普段にも増して狂暴になり、人々を震え上がらせた。
多数の反乱が続けざまに起こり、国の支配者達を右往左往させた。
太陽が姿を見せることは少なくなり、代わりに厚い黒雲が大地を見下ろすようになった。
 
ウィングが暗黒王国へと変わり、続くジャコバン侵攻を静観していた軍事大国ハーディアルも、もはや重い腰を上げる時期を逸していた。
国内の反乱、異変を押さえようとするだけで精一杯であり、既に国外へ兵をむけることは難しい。
 
ランカスター王国とて例外ではなく、むしろ王が不在な分、王妃リリアや執政官エルモアの手におえる状況ではなくなりつつある。
 
「と、まぁこう言う事になっているわけじゃな。」
タレスティウスは<夢狩人>に向かって説明した。
一刻も早く山を下りたがっていた彼等だが、『時期が悪い』というタレスティウスによって引き止められ、既に数ヶ月が経っている。
もちろん、その間を無為に過ごしていたわけではない。
日々の鍛練は欠かすことはなかった。
 
「そろそろ、おまえさん達の出番だ。
何をすべきか、わしの口から言う事はできん。
それは自分達で見つけることじゃからな。
ただ<魔獣>と<阿修羅>には気をつけるのだ。
あれはかなり厄介じゃからのう。
いつ出発するかはそちらの判断に任せる。
ん?<阿修羅>とは何かじゃと?
そんなことも分からんのか。
阿修羅といえばもちろん…もちろん…ん?んん?
はて、なんじゃったかの?」
 
9月3日。 タレスティウスはやっぱり……だった(笑)。
 
DM 「と、ひとまずここまで。」
エフェ 「かわったオープニングよね(笑)。」
イーグル 「ふーむ。 結構時間が経ってるんだな。」
ジョン 「俺達はまだデマバント山にいるのか?」
DM 「そう言う事。 君達は山にあるタレスティウスの館『ロックホーム』にいる。
今ここにいるのはタレスティウスと、メセルティ、ダイバと君達。」
ムーンエンド地図
フェイグランス 「あれれ? 戦士のアルベルトは?」
DM 「アルベルトは彼の仲間であるファランというプリーストを探しに、危険な南方の島、ウィングに向かって20日が過ぎている。」
イーグル 「ダイバは確かドワーフの鍛冶士で戦士なんだよな。 で、メセルティって誰だっけ?」
DM 「女僧侶だよ。 たしか第二部でも随分忘れられていたけど、存在感が薄いのかな。」
ルイ 「小柄な黒髪の美人と言う事は覚えていましたが、名前と一致していませんでした。」
フェイグランス 「きっと、そう言うキャラなんだね。 まあ、ルイみたいにアクが強すぎるよりはいいんじゃないの?」
ルイ 「私は普通ですよ。 普通なの。 うふふ。 あなたほどおかしくないの。」
フェイグランス 「やっぱり変だ(笑)。」
エフェ 「みんな、相変わらずねー。」
ジョン 「まぁ、めげないのはいい事だ。 前回の負けで懲りて冒険を止めたくなった奴はいないんだろ?」
イーグル 「まだまだ。 目的までは遠いからな。 一度負けたくらいでいちいち落ち込まないぞ。」
フェイグランス 「ジャレスに負けて、その部下にも一度は負け、闇のムーンガードには手も脚も出ず、セレニカからは逃げ回っているワリには元気だよね。 俺ら。」
イーグル 「言われてみれば負けっぱなしだな。」
ジョン 「なーに、今まではきっと試練か何か! この第三部は反攻と行こうぜ!」
エフェ 「おー!」
ジョン 「そういえば、さっきからセリフが無いけど、マリュータはいるの?」
DM 「今から言おうと思っていたんだ。 マリュータとハーフリングのメロディは一週間前から旅に出ている。
理由は<時の塔>の周辺で起きている砂嵐の調査だね。
話によると、普段ならすぐに収まる砂嵐が、今回はなかなか収まらないらしい。」
エフェ 「そっかー。」
 
行動開始<ロックホームにて>
DM 「さて、一応注意しておくと、今回は自由度をグッと高く設定しておいたから。」
イーグル 「と、いうとあれか? 前回は目的地に向かって進むだけだったのが、今回はどこへ行ってもいいようになってるのか?」
DM 「そういうこと。 選択次第で状況も変わって来るから、必ずしもハッピーエンドになるとは限らない。」
エフェ 「うん、もとよりそのつもりよ!」
ルイ 「ということは、もうタレスティウスの引き止めも無くなったようですので、出かけてもいいわけですね。」
ジョン 「出かけるったって、どこにする? ランカスター王国に報告に戻るのか?」
イーグル 「国王はジャコバン王国に遠征中だぞ。」
ジョン 「と、すると、そこに加勢に行ってもいいわけだ。」
エフェ 「それも選択肢の一つね。」
ジョン 「あとは?」
フェイグランス 「ジャコバンを突破して、真っ直ぐウィングに向かう手もあるね。」
エフェ 「そして、ドール信徒の手から国を取り戻すと。 それもありねー。」
ルイ 「以前の情報ではムーンエンドには3つの魔剣が在るそうですので、その最後の1本を探しに行くのもよいかと。」
ジョン 「そうすれば<魔獣>だの<阿修羅>だのにも対抗できるかもしれないな。」
イーグル 「俺は<阿修羅>とやらを倒したいけどな。」
ルイ 「最終的にはそれが目的ですよね。 やはり、敵の頭を潰すのは上策かと。」
フェイグランス 「で、それはムーンガードになった俺達の仕事ってわけだ。 やりがいがあっていいね。」
エフェ 「困難はついてくるかも知れないけど、いいの?」
ジョン 「今やらないと、あとでやるのはもっと大変になりそうだからな。」
フェイグランス 「そもそもやらないという選択肢を選ぶくらいだったら、2部の最後で逃げてるよ。 エフェもそう思うでしょ?」
エフェ 「まぁね。 一応確認してみただけ。」
ルイ 「我々はどこに行っても事件には巻き込まれるようですから、いっそ全国うまいもの巡りの旅でもいいかもしれませんよ(笑)。」
イーグル 「で、どこにうまいものがあるんだ?」
DM 「珍味ならハーディアル、果物ならランカスター、穀物やお茶、コーヒーならジャコバンかな。」
イーグル 「あれ、結構バラバラだな。 ウィングにはなにかうまいものはないのか?」
DM 「全体的に山がちな地形で、土地も痩せているんだよね。
周りを海に囲まれている分、水産業は発達しているけど、海流の関係もあって、ランカスターの方が魚の種類は多い。」
ルイ 「だったら、痩せている土地でも大丈夫なイモとかを伝えねば。 ジャコバンで種イモを買って、ウィングに植えましょう。」
イーグル 「平和になったらな(笑)。」
 
一行が今後の方針を話し合っていると、僧侶のメセルティがやってくる。
 
フェイグランス 「メセルティ?」
DM 「そう、平和の女神イレーネの僧侶。 女の人。」
ジョン 「その、なんとかさんが、なんだって?」
DM 「わざとやってないか?(笑) ともかく『タレスティウスが、部屋で待っています。』と伝えに来たんだ。」
ジョン 「じゃあ、行ってみよう。」
エフェ 「そうね。」
DM 「ほい。 例の回文を言わなければ開かない扉の前にやってきた。」
ジョン 「逆さ言葉を考えよう!」
フェイグランス 「『子猫』。」
DM 「扉が開いた。 タレスティウスが…」
ジョン 「(遮って)えー!? つまんないよ、そんなの!(扉を閉める)」
フェイグランス 「こらこら(笑)。」
ジョン 「さぁ、もう一度!」
イーグル 「タレスのじーさんが呆れていそうだ(笑)。」
ジョン 「さぁ、考えるぞー。 あー……(20秒……(10秒)…。」
イーグル 「考え付かないらしい(笑)。」
エフェ 「他に考えていたわけじゃないのね(笑)。」
 
3分後
 
ジョン 「わたしたわしたわ!」
DM 「『その言葉はもう使われている。』」
エフェ 「ベタなのは駄目よ。」
フェイグランス 「ソードをドーゾ!」
DM 「『回文になっていない』。」
ジョン・フェイグランス 「がーん!」
ルイ 「『にわとりと小鳥とワニ』なんていかがです?」
DM 「(チェックして)お、いいな。 扉が開いた。」
一同 「おおー!!」
ルイ 「ふっふ。 お任せください。」
DM 「中に入ると、大きな鏡が置いてあって、その前にタレスティウスが座っている。」
タレスティウス 「何を遊んでおるんじゃ。」
ジョン 「だって、3文字じゃつまんないでしょ?」
タレスティウス 「妙に凝る奴等じゃ(笑)。 それはともかく、この鏡を覗いてみい。(背後の大きな鏡を指す)」
エフェ 「なにか、映ってるの?」
DM 「そう。 鏡にはデマヴァンドの麓、カナンの都の入り口あたりが映っていて、そこに見覚えのある娘が倒れている。」
ジョン 「誰だ?」
フェイグランス 「砂漠で倒れてるのが得意な人といえば、あの、アイリーン(砂漠の族長の妹)じゃない?」
DM 「別に得意なわけじゃないが(笑)、確かにアイリーンだ。」
アイリーン
タレスティウス 「さて、これをどう見るかね、おまえさん達。」
ジョン 「どうって、まずは助けないとな。」
ルイ 「行くまでに生存していればですが。 ここから数日かかる筈です。」
エフェ 「ついでに、1人で砂漠を越えてきたのかとか、どうしてこっちに向かっていたのかとか、色々気になるわね。」
ジョン 「少しでも早く着くように急ごう!」
フェイグランス 「死者がウジャウジャいるカナンを抜ける事になるけどね。」
エフェ 「じゃあ、行くのを止める?」
ジョン 「いや、いこう!」
フェイグランス 「ああ、俺のセリフが(笑)。」
ジョン 「まずは助けよう。 考えるのは後!」
イーグル 「そうだな。 じゃあ行ってくる。」
タレスティウス 「待て待て。 行くのならワシが呪文で送ってやるわい。」
イーグル 「う、なんか恐いが(笑)、頼もうか。」
ジョン 「じゃあ、俺とイーグルは行くけど、みなはどうする?」
ルイ 「もしかしたら、これが罠である可能性もあります。 皆で行きましょう。」
エフェ 「おー♪」
タレスティウス 「準備はよいか? では行くぞ。」
 
タレスティウスの呪文により、一行はアイリーンの元へ転移する。
 
ジョン 「さて、ディテクトエビル(悪意感知)と、ディテクトマジック(呪文感知)。」
ルイ 「聖騎士の能力と、呪文ですか。 成長しましたね。 ジョン。」
ジョン 「まぁな。 ついでにターンアンデットでスケルトンなら破壊できるようになったぜ。」
ルイ 「反攻の準備に怠りなし。ですか。」
エフェ 「あたしも新しい呪文を開発したわよ。」
ルイ 「ほう。」
エフェ 「ギアス(呪いや強制)とか。」
ルイ 「これまた、恐ろしいものを…。」
DM 「さて、ジョンの能力と呪文は、どちらも反応がなかったよー。」
ジョン 「大丈夫かなぁ。」
フェイグランス 「早く助けてやったら?」
エフェ 「あなたもね(笑)。」
イーグル 「わけわかんねーな。 じゃあ、俺が見てやるか。 まずはゆすってみる。 生きてるか?」
DM 「傷がいくつかあり、かなり疲労はあるようだが、生きている。 意識はないけどね。」
イーグル 「それじゃあキュア・シリアス・ウーンズ(傷の治癒)で10ポイント回復。 傷はまぁ、塞がっただろ。」
DM 「そうだね、心持ち楽な表情になった気もする。」
イーグル 「一旦もどろーぜ。 じいさんが鏡で見てるだろうから、合図を送ろう。」
DM 「ほい、戻ってきました。 メセルティが『看護しましょうか?』と言ってくる。」
イーグル 「ああ、よろしく頼むよ。」
ルイ 「イレーネの僧侶がアイリーンを…。 ふむ、面白いですね。」
エフェ 「どうかした?」
ルイ 「いえ、何でも。」
フェイグランス 「回復したら事情を聞こうかね。 その前に…」
ルイ 「ふふふ、そうですね。」
イーグル 「な、なんだ?」
フェイグランス 「いやぁ、これって冒険のニオイがするでしょ?」
イーグル 「ああ、するな。」
ルイ 「だったら、出かける前にタレスティウスの家の高いワインを頂いてしまおうと言うわけですよ。」
フェイグランス 「気づいた頃には俺達は旅に出ているというわけだ。ケケケ。」
イーグル 「すげー恩仇という気もするが(笑)。」
ルイ 「タレスティウスなら大丈夫ですよ。 きっとそんなに気にしません。」
エフェ 「のった!(笑)」
ジョン 「これだもんな(笑)。」
 
一行が高い酒を飲みながら休憩していると、回復したアイリーンがやってくる。
 
エフェ 「あら、もういいの?」
アイリーン 「はい、おかげさまで。」
エフェ 「じゃあ、色々と聞きたいこともあるけど、まずはアイリーンの話を聞きましょうか。 ここまで頑張ってきたのも、話があるからでしょうし。」
フェイグランス 「そうだね。」
アイリーン 「はい。 実はアーリマンに頼みたいことがあって来たんです。」
エフェ 「アーリマンって?」
イーグル 「アリ男。」
その、アリ男
DM 「じゃなくて(笑)、砂漠の言葉で『英雄』を意味するんだ。」
イーグル 「じゃあ、椅子をすすめてと。 頼みってのは何なのか聞いてみるか。」
エフェ 「紳士ねー。」
イーグル 「アリ男だからな(笑)。」
アイリーン 「(すすめられた椅子に座って)最近、砂漠の町は巨大な蜘蛛(クモ)に襲われているんです。」
ジョン 「巨大な?」
DM 「普通に地面に8本脚で立っている状態で、大人が二人、直立したくらいの高さはあるのだそうだ。」
ジョン 「デカイな。 でも軍隊では駄目なのか?…ですか?」
アイリーン 「シェロヴは巨体に関わらず、砂に潜って移動する事が可能ですので、軍隊が到達する頃には姿を隠してしまうんです。」
ジョン 「シェロヴっていうのが、その蜘蛛の名前なの?」
アイリーン 「あ、はい。 砂漠の民の間で、殆どおとぎばなし程度まで伝説化していた砂蜘蛛の名前です。 そのシェロヴが復活したとしか…。」
エフェ 「うーん、軍隊も駄目、おそらく秘宝の鳳凰はそうちょくちょく使うわけに行かない…」
ルイ 「当然、少数精鋭で小回りが利く部隊での迎撃が有効ですね。」
ジョン 「もう、俺やる気万々だし(笑)。 いい加減、体が鈍りそうだからな。」
フェイグランス 「ひとまずは砂漠の旅か。 また果物やイモを仕入れていかないとな。」
エフェ 「反対はいないわね?(一同を見回して) それじゃ、私達が手伝うわ、その砂蜘蛛退治!」
アイリーン 「ありがとうございます!」
フェイグランス 「意外と、<魔獣>ガリュバナかザタナキアの別名がシェロヴだったりしてね。」
ルイ 「おお、その可能性もありますね。 だとしたら勝ち目ないかも。」
ジョン 「だったら、なおさらいかなきゃだろ。」
イーグル 「まぁ、とにかく当たってみようぜ。」
エフェ 「ところで、その蜘蛛が出てきた時期って、どのくらい前なの?」
アイリーン 「2週間前、<時の塔>周辺に砂嵐が吹くようになってからです。」
ルイ 「その、塔とやらも何なのか気になりますね。」
DM 「<時の塔>はタレスティウスが管理している塔で、かつて時の門の魔術師であるアリアーナが住居兼研究施設として使っていた。 200年程前に彼女が病没した後は無人になっている筈だ。 という情報を、マリュータが出発する時にハーフリングのメロディーから聞いていたことにしてくれていいよ。」
ルイ 「なるほど。 タレスティウスの年齢やら<時の門>…つまり、時の系列の魔術ですか。 色々と興味はありますが、ここは胸にたたんでおきましょう。」
イーグル 「なんで?」
ルイ 「まぁ、人間関係ですから、色々とあってもおかしくないのかな、なんて。 それよりも出発しましょうよ。」
ジョン 「ってことで。 いこうぜ、みんな!」
エフェ 「おー!」
フェイグランス 「おー♪」
タレスティウス 「この館にある『門』を使えばラシード=チャドゥまで8日程度の距離は稼げるだろう。」
エフェ 「転移の門ね。 あ、そういえば食料がない。」
DM 「食料は8日分が支給されるよ。」
エフェ 「ぎりぎりねー。」
タレスティウス 「わしの取っておきの酒を飲んだ分は引いておいたからの。」
イーグル 「なんだ、ばれてたのか(笑)。」


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平成3年11月頃、リプレイをおさめたノートに描いたイラスト