ムーンエンド・キャンペーン第ニ部 第14章 【デマヴァント到着】

 

イーグル 「おいおい、あまり調子に乗るなよ。 俺が1000GPだって?」
ルイ 「安く見られたものですね、イーグル(笑)。」
フェイグランス 「(トルスに)悪いけど、金はその人(イーグル)がもってるんだよなー。」
トルス 「ほう。 どこに入っている?」
フェイグランス 「バックの中。 もっとも重要なものを入れる箱は魔法でロックしてあるから、俺じゃないと開けられないけどね。」
ジョン 「そうだっけ?」
ルイ 「まぁまぁ。 きっとイーグルに触れてどこかに飛ばすつもりなんですよ。」
ジョン 「あ、そうか。 なら黙って見ていよう。」
トルス 「(油断無くイーグルにダガーを突きつけて)いいか、妙な行動をするんじゃないぞ。」
フェイグランス 「じゃあ、武器から手を離して、一歩一歩とイーグルの方に。」
DM 「ふむ。 では突如君(フェイグランス)の足元の地面が崩れる。 どうやら地下に溶岩が流れ込まなかった空間があったようだね。」
フェイグランス 「て、ことは落ちるのか〜! あーれー!」
DM 「そうそう。 同時にその穴から半透明の人型の姿が現れる。 さらに地下からは甲高い声で激しく泣き叫ぶ声も聞こえてくるよ。」
トルス 「畜生、出やがったか。」
ルイ 「バンシーとゴーストですか。 どうやら地下はアンデットの巣窟のようですね。 図らずも涼をとる形になりましたね、フェイグランス。」
フェイグランス 「い、いや、これって凄くヤバイ状況じゃないの?!」
DM 「そうそう。 君の落ちたところは、どうやら墓場だったようだね。 地下の空間には崩れたり倒れた墓標が転がっている。 そのうちの一つ、崩れずに残っている墓標に見覚えのある文字が書かれているのが目にとまる。」
フェイグランス 「見覚えが? もしかして例の日記に書いてあった…」
DM 「そう。 『我が最愛の娘、アニー・バドコック、ここに眠る』と書いてある。」
フェイグランス 「はぁ〜。 確かペンダントを返してやりたいとか言っていた、あれだね。 もっとも肝心のペンダントは無いけど。」
DM 「そして、君の周りにもアンデットが現れ始めるよ。 全員対フィアー(恐怖)のセーヴィングスローをして下さいな。」
ジョン 「あ、いけね、失敗した。」
エフェ 「同じく〜!」
イーグル 「あとは成功だな。」
DM 「失敗した人は、恐怖でその場から逃げ出したくなる。 地面の穴からは、ゴーストの他にもレイスやファントムといった上級のアンデットまでもが次々と姿を現しはじめるよ。」
ルイ 「恐怖じゃなくても、逃げた方が良さそうです。 トルスさんとやら、あなたもこのままだと危ないですよ。 イーグルを放しなさい。」
トルス 「あ、ああ。 仕方ねぇ、ここは一つ仲直りといかねぇか? 代わりに安全な場所に案内するからよ。」
ルイ 「ええ、ここは考えている暇はなさそうですね。」
イーグル 「じゃあ、俺は解放されたことでいいんだよな? ジョンとエフェを引っ張って逃げるぞ!」
ルイ 「(穴の中に)にげられそうですかー?」
フェイグランス 「”ディメンジョン・ドア(短距離瞬間移動)”で。」
DM 「残念ながら、その呪文は効果を現さない。」
フェイグランス 「えー、なんでなんで?!」
ルイ 「なんか知らないけど、さらばです。」
フェイグランス 「置いていくな(笑)。 仕方ないから”プロテクション・フロム・エビル10フィートラディアス(半径10フィート範囲をもつ悪からの防御)”で防御しつつ、レビテートで穴から出るぞ。」
DM 「(ダイスを振って)はい、なんとか穴から抜け出したよ。」
ルイ 「それでは…」
イーグル 「にーげろー!」
DM 「トルスも一目散に逃げていく。 逃げながら君達の前に出て、『ついてきな。』と言っているよ。」
 
トルスが案内したのは、廃墟となったイシュタルの神殿だった。
彼の話によると、昔の結界が今も働いており、アンデット達を寄せつけないらしい。
 
ルイ 「なるほど。 ではここで一息つかせて貰いましょうか。」
DM 「ジョンとエフェも治っていいよ〜。」
ジョン 「おう。 トルスはここで暮らしているのか〜。」
トルス 「暮らしているワケじゃないぞ。 ここを拠点にして、宝を探しているのさ。」
ルイ 「確かにこんな場所でも拠点にしなければ、このあたりでは行動できそうもありませんね〜。 さっきみたいなことは、よくあるんですか?」
トルス 「ああ。 古い建物とか、溶岩でできた空間とかが開いた時に、あんな感じで出てくることがあるのさ。 だけど、このあたりはマシな方だぜ。」
フェイグランス 「と、いうと?」
トルス 「ここはまだ、カナンの外れの方なんだ。 実際の中心地は、ここから1日ちょい歩いたところでね。 昼でも夜でも何千、何万と言った数のアンデット達がうごめいているんだ。」
ルイ 「その話が本当だとしたら、この都を突破するのはかなり困難ですね。」
トルス 「あんたら、本当にこのカナンを抜けるつもりだったのか?」
ルイ 「ええ、ちょっとデマヴァント山に用がありましてね。」
トルス 「そっか、何の用かは知らないが、宝探しじゃないのか。」
ジョン 「カナンを迂回して、別の場所から上ればいいんじゃないの?」
トルス 「それも無理だな。 カナンを迂回するのは良いとしても、デマヴァント山は麓の方ほど切り立っているんだ。 大分崩れたとはいえ、山への道があったカナン側から以外は、とてもじゃないけど登れたもんじゃねーぞ。 まぁ、最初の1000mくらいはロッククライミングだわな。」
エフェ 「うーん。 むずかしいわねー。」
ルイ 「ここから行って、完全にカナンを抜けるまでは、どのくらいかかるんですか?」
トルス 「3日はかかるんじゃないかな。 (エフェを見て)あ、それから移動系の魔法はここでは使えないぜ。」
エフェ 「え、そうなの?」
トルス 「ああ、犯罪防止か何かの為だったんだろうけれど、これのせいで噴火の時に本来助かったはずの魔術師達も大勢命を落としたって話だ。」
フェイグランス 「さっき、ディメンジョン・ドアが使えなかったのも、それのせいか〜。 あ、そうそう、さっき穴の中で見たことを話しておくよ。」
ジョン 「墓が見つかったのか。 さてと、これからどうする?」
DM 「外はもう日が傾いているよ。」
ジョン 「夜に動くのは、危険か。」
エフェ 「そうね。 ここは明日の朝までここで休んで、それから行動をはじめましょ。」
ルイ 「そいじゃ、まずはワインでも出して体を温めますか。 (トルスに)あなたも、いかがです?」
トルス 「あ、ああ、悪いな。」
イーグル 「突然ダガーを突きつけられたりしたから印象が悪かったけど、話してみるとそんなに悪い感じでもないな、この男は。」
ルイ 「そうですね。 色々と教えてくれますし。」
フェイグランス 「まぁ、俺たちから本気になってかかってこられたらマズイから、大人しくしているのかもよ?」
ルイ 「大人しくしていてくれるのなら、それで良いです。 要は欲が深い男ってだけのようですからね。」
トルス 「おい、何そこでコソコソしてるんだ?」
イーグル 「いや、おめーにどう接したらいいかな、みたいな。」
トルス 「おいおい、今更かかってくるのは無しだぜ。」
イーグル 「ああ、そんなことしないさ。 さっきの貸しは、今の情報でチャラにしとくよ。」
トルス 「話が分かるね、あんた。」
エフェ 「そんで、トルスさんはここで何か収穫はあったの?」
トルス 「いや、前回はそれなりに金品も見つかったけど、今回はさっぱりだな。 見つかったものと言えば…(ペンダントを取り出して)これくらいか。」
エフェ 「これは?」
トルス 「この町の入り口付近で拾ったんだ。 岩と岩の間にはさまってな。 一応小さいけどサファイアも入ってるようだが。」
フェイグランス 「価値はそれほど無い?」
トルス 「ああ。」
フェイグランス 「ちょっと見せて貰って良い?」
トルス 「いいぜ。(フェイグランスに投げて渡す)」
DM 「ペンダントには、おそらく君が期待していたとおり、『アニー・バドコックへ』と書かれているよ。」
フェイグランス 「やはり。 あの日記にあったやつだ。」
ルイ 「ああ、無くしたとか書いてありましたね。」
イーグル 「返してきた方がいいんじゃねーの? さっきの墓に。」
トルス 「なんだか知らないが、俺はあそこに戻るのはゴメンだぞ?」
エフェ 「そこまでは言わないわよ。 このペンダントだけ譲ってくれたらね。」
トルス 「なんだ、あんた達がほしがるようなものだったのか。 まぁ、さっき価値がないとかいっちまったからな。 10GPでいいぜ。」
エフェ 「(お金を渡して)それじゃ、明日はひとまずこれを返しに行きましょうか。」
イーグル 「おう。」
ジョン 「俺は神殿の中を歩き回ってみる。 何か変わったところはない?」
DM 「うん、君達が今いるところは、元は礼拝堂に使われていたであろう広間。 ここの奥には小さな部屋が沢山あるよ。」
ジョン 「うーん。 何かヒントになるようなものはないかなぁ。 壊れていてもいいから、石像とかは残っていない?」
DM 「それなら、さっきまでいた広間の方にいくつかと、小部屋の一つに台座がある。 どちらもホコリをかぶってしまっているけどね。」
ジョン 「台座のホコリを払ってみよう。」
DM 「台座には、何か文字が書かれている。 もっとも君には読めない文字だけど。」
ジョン 「エフェを呼んでこよう。 これ、読める?」
エフェ 「えーっと、(文字を見て)エルフ語だってこと位は分かるわ(笑)。」
ジョン 「フェイグランス〜!」
フェイグランス 「あい。」
DM 「読み上げる?」
フェイグランス 「一応トルスを警戒して、羊皮紙に書くよ。 あとで回覧してくれ。」
ジョン 「わかった。」
DM 「内容は、次の通り。」
 
魅せるられし者がための紅玉
持ち出すことなかれ。
かの物は生物の心を操る。
その力、抗うに難きものなり。
かの物が3つ揃いし時はその秘めたる力が次元に裂け目を作り、
恐ろしき者の封印を弱めることだろう。
これはひとつの警告である。
 
ジョン 「これって、確かジャレス達が最後の1個を探しているやつだよね?」
フェイグランス 「そうだったね。」
エフェ 「次元に裂け目を造って封印を弱める…か。 前にルイが推理していたことがますます裏付けられていくわね。」
ルイ 「ほぼ決まりですね。 やはり連中の今の行動は、”主”とやらを蘇らせることに違いありません。」
 
翌日(12月30日)
 
ジョン 「おおーぅ、こんなところで大晦日かよ。(ムーンエンドの暦のひと月は30日で固定)」
イーグル 「正月は旧暦でやろうぜ。」
DM 「旧暦なんてないぞ。」
イーグル 「作ってくれ。」
DM 「やなこった(笑)。」
エフェ 「それじゃ、昨日の墓場にいきまーす。」
トルス 「やっぱり俺も一緒に行かせて貰うぜ。 あの様子なら、あそこ(墓場)はまだ誰も手を付けていないだろうからな。 あんたらと一緒なら何とかなるだろ。」
ジョン 「勝手にしろ。」
イーグル 「死んでも責任はもてねーからな。」
 
神殿跡から出た一行の周囲に、アンデットが一体、また一体と群がってくる。
 
イーグル 「数が少ないうちはターンアンデットで破壊していくぞ。」
ルイ 「その方が、死んだ人たちも成仏できますしね。」
 
しかし、だんだんとターンアンデットでは対処しきれなくなってくると…
 
イーグル 「こりゃ、僧侶の一個中隊でも連れてこないと無理だ。」
DM 「ゾンビやグール、ワイト、レイスなどが次々と現れる。」
フェイグランス 「ここは、”プロテクション・フロム・エビル・10フィート・ラディアス”だ。」
ジョン 「出たな、名前の長い呪文(笑)。」
フェイグランス 「そうそう、呪文を書く欄からはみ出して困るんだよ(笑)。 それはさておき、これでアンデット達の間を突っ切ろう!」
ジョン 「分かった。」
DM 「はい、アンデットは近寄ってこられなくなったよ。 しかし墓場までには、ファントムが2体うろついているよ。 これが君達を発見して上空から襲いかかってくる。」
ジョン 「ファントムって、強いのか?」
ルイ 「ヴァンパイア以上かも。」
ジョン 「うわ、冗談じゃないよ。」
フェイグランス 「このまま突っ切ろう。 こちらから攻撃しなければ、あちらも近寄れないはず。」
DM 「うん、近寄れない代わりに、霧のようなものを吐きだした。 対呪文のセーヴィングスローをどうぞ。」
 
ルイとマリュータが失敗し、忘我状態となる。
 
ルイ 「阿呆状態。 はひー、ぴぎー。かー。」
フェイグランス 「これが、連中の対抗手段というわけだ。」
イーグル 「素直に感心していていいのか?」
ジョン 「いや、よくないから、マリュータとルイの手を引っ張って急ごう。」
イーグル 「そうだな。 ルイは俺が引っ張っていってやるよ。」
 
ファントムとの戦いを回避し、墓場の入り口まで来た一行だったが、入り口の穴は巨大な蛇のアンデットが塞いでしまっている。
 
DM 「プロテクションでは敵の接近を阻むことはできても、敵を押し戻すことはできないからね。」
ジョン 「戦うしかないか。」
DM 「その蛇は毒のガスをはき出す。 対ブレスのセーヴィングスローをどうぞ。」
ジョン 「あ、失敗した。」
エフェ 「私もー。」
DM 「10ポイントのダメージを喰らって、対毒のセーヴィングスローもしてね。」
エフェ 「今度は私だけ失敗。」
DM 「エフェは17ポイント追加ね。」
エフェ 「うわー、ツライ! やっぱり蛇は嫌い!」
イーグル 「その蛇に”レイズ・デット(蘇生)”だ。 普通なら死者が生き返る呪文だが、アンデットにはダメージになった筈だからな。 セーヴィングスローをしてみてくれ。」
DM 「OK。(ダイスを振って)呪文を喰らった蛇の姿が四散する。 しかし攻撃を行ったことでプロテクションの効果が薄まり、周囲のアンデットが一斉に襲いかかってくる。 全員対フィアー(恐怖)のチェックをどうぞ。」
エフェ 「ま、またもやしっぱーい!」
DM 「トルスも失敗している。 エフェとトルスは、恐怖に声をあげながらアンデットの中に突っ込んでいく。」
ジョン 「おいおい、あぶないぞー!」
DM 「さっきから君達についてきていたファントムがトルスに攻撃。 たちまちトルスの顔から精気が失われ、乾燥した肉の塊になり、先ほどまで蛇が塞いでいた穴の中に落ちてゆく。」
ジョン 「あれれ、短いつきあいだったなぁ。 …って、エフェがピンチなんだった。 助けに行くぞ!」
フェイグランス 「おう!」
 
エフェの救出に入ろうとした一行の前に、3体のファントムと2体のレイス、さらに4体のワイトと6体のグール、さらに8体のゾンビが立ちふさがる。
 
エフェ 「えーん恐怖にかかっているからなおのことこわいよー。」
イーグル 「確か、阿呆状態はキュアで治るんだよな? ルイを回復させるぞ。 ジョンはエフェを頼む。」
ジョン 「分かった。」
ルイ 「いやー、助かりましたよ。」
ジョン 「こっちもエフェにキュアだ。」
DM 「はい、エフェも回復していいよー。 ただし今は最前線にいるからね。」
ジョン 「守ってあげようじゃないか。」
エフェ 「さっすが、聖騎士どの!」
フェイグランス 「回復できる人が多いと、便利だね。」
 
体勢を整えた一行は、イーグルがレイス以下のアンデットを次々とターンし、ジョンがファントムにダメージを与えるが…
 
イーグル 「どうだ、このターンの威力は。」
DM 「ううむ、ファントム以外は全滅か。 だが、とうとうファントムの攻撃がジョンに命中だ。 ダメージを食らえ!」
ジョン 「てことは、レベルドレイン?!」
DM 「いや、このファントムはさっきトルスに攻撃したのと違って、ドレインは無いよ。」
ジョン 「うわー、よかった。」
DM 「ファントムには3種類あってね。 レベルドレインが無い物もいるんだ。 もっとも、あるやつも混じっているけどね。 そちらはフェイグランスに命中!」
フェイグランス 「大丈夫、ミラーイメージが1体減るだけだよ。」
ルイ 「なんとか、しのいでますね。」
イーグル 「ファントムにターン!」
DM 「(ダイスを振って)ターンに失敗して、君に跳ね返ってくる。 呪文のセーヴィングに失敗すると麻痺するからね。」
イーグル 「うわ、あぶねぇ、なんとか成功だ。」
 
戦闘は合計9ラウンドに及んだものの、一行はレベルを抜かれることもなく、アンデット達を全て撃退する。
 
エフェ 「ほーっ、つらい戦いだったわね。」
ルイ 「僧侶のありがたみがよく分かります。」
イーグル 「ふふん。 さ、例の墓を探そうぜ。」
DM 「昨日フェイグランスが落ちた穴の中に入ると、あらゆる方向から死者の恨みに満ちた声が響いてくる。 また、あちらこちらに半透明の物体が出現する。」
ジョン 「ゴーストか。 で、墓はすぐ見つかるんだっけ?」
DM 「アニー・バドコックの墓ね。 すぐに見つかるよ。」
ジョン 「(ペンダントを墓の前に置いて)あんたのオヤジさんが、コイツを返したがっていたぜ。」
ルイ 「アーサー・バドコックの日記もここに置きましょう。」
DM 「すると、墓の上の空間に、ゴーストが1体現れた。 壮年の男で、右手にランタンを提げている。」
ルイ 「もしかして、アーサーさんでしょうか。」
DM 「そのゴーストは君達に頭を下げる。 同時に周囲のゴーストは全て消え去り、突然静寂がおとずれた。 男のゴーストは淡い光を放ちながらしばらく空中で制止していたが、近くに落下していたトルスの死体が突如動き出した。」
ジョン 「なんだ、一応剣を構えるぞ。」
トルスの死体 「驚かないで下さい。」
フェイグランス 「そんなこと言われても(笑)。」
トルスの死体 「この人の体に憑依させて頂きました。 こうでもしませんと、あなた方にお礼ができませんので。」
イーグル 「なんだ、トルスが生き返ったワケじゃないんだな。」
トルスの死体 「私の最後の願いを叶えて頂き、ありがとうございました。 私の名はアーサー・バドコックと申します。」
イーグル 「ああ、あの日記の。 親父さんの方だったんだな。」
ルイ 「娘の方と話がしたかったですか?(笑)」
イーグル 「いや、娘がトルスの体で話し出しても困る(笑)。」
エフェ 「そうよねー。 あ、私もそのアーサーさんに名乗っておくわ。」
アーサー 「私は、あなた方に次のことを話すことしかできません。 それでもこの死者がとどまり続ける都、カナンを抜けるのには役立つでしょう。」
ルイ 「こちらの状況は分かって貰っているみたいですね。 助かりますよ。」
アーサー 「ここから西に200ヤードばかり行くと、鐘つき堂があります。 かつてはそれをつくことで人々に就寝の時間を知らせていました。 もう一度それを鳴らすことができれば、死者はしばしの間なれど静まり、その活動を止めるでしょう。 その間ならば都を抜けてデマヴァント山に向かえるはずです。」
ジョン 「おおーっ。」
アーサー 「それから、もう一つ。 これははっきりしたことではないのですが、あなた方は『人々の助けを求める声を聞くのを止めた男』に出会うかも知れません。 笛の名手なので、それが目印となるでしょう。 彼は『闇に睨まれし一族の王』を補佐する3人目の男です。 彼を説得し、王の下へ送ることができれば、あなた方の希望の光はより強く輝くことでしょう。」
フェイグランス 「3人目か。 1人目はラルフさんだと思うけど、2人目は誰だ? リリア王女じゃないよね?」
エフェ 「多分、第一部でルメイオ村を解放する時に活躍したウィリアムさんじゃない? 今はエルムさんの下で傭兵隊長をしていたと思うわ。」
ルイ 「そうですね。」
アーサー 「さて、私はそろそろアニーの所に帰ります。 あなた方の旅がよい結果で終わることを祈って。」
 
墓地を出た一行は、既に日が傾きかけていたこともあり、神殿で休息をとる。
 
ジョン 「トルスとは、短いつきあいだったな〜。」
イーグル 「”レイズデット”も効果が無かったんだから仕方ないな。」
DM 「一般の人はそう簡単には生き返らない世界だからね。」
エフェ 「あまり欲に目がくらむと、ああなると言うことよ。 我々にとっても良い教訓だわ。」
フェイグランス 「そいじゃ、寝ますか〜。 みなさんよいお年を(笑)。」
ルイ 「そうですね。 夢の中でモチでも食べましょう。」
DM 「この世界にモチなんてあったかなぁ(笑)。」
イーグル 「キャリスタンの炎であぶって食うのさ(笑)。」 
ルイ 「楽しみですね〜。」
エフェ 「この調子だと、”炎”もらえないかも(笑)。」


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