ムーンエンド・キャンペーン第ニ部 第10章 【炎の丘の小人と魔剣】

 

ジョン 「またあたったぞ! ダメージ25だ、コノヤロ!」
DM 「おお、その攻撃でイフリートの姿が揺らめき、ゆっくりと倒れると同時にその炎と姿が薄れて行く。」
ルイ 「なんとか、倒しましたね。 体力は残り幾つです?」
ジョン 「26。」
フェイグランス 「7。」
イーグル 「15。」
エフェ 「18。」
マリュータ 「17。」
ルイ 「私は9です。 なんとか勝ったという感じですね。」
イーグル 「キュアは使い切っておくか。 もっとも、あと2回しか使えないけどな。」
ルイ 「私は使い切りました。」
ジョン 「あとはあまり戦闘できないな。 小人達は無事?」
DM 「無事だよ。 『ユカイに戦うと、強いんだな!』とか言っている(笑)。」
ジョン 「そうともさ(笑)。」
ルイ 「さて、”夜明けの剣”ですが。 それっぽい物はありますか?」
DM 「剣が入るくらいの大きさの木箱が一つ。 銀の民の文字で、何か描いてある。」
エフェ 「それって、この前羊皮紙に描いてあった、”夜明けの剣”の文字といっしょじゃない?」
DM 「そこまで覚えているなら、正解。」
ジョン 「これだ!」
フェイグランス 「さぁ、ジョン。」
ジョン 「おう。 あけるぞ。」
DM 「ほい、中には一振の剣が。 美しい柄ごしらえ、そこにはめられた赤い宝石、すらりとした刀身は光を反射し、光かがいて(ジョン:「おおー!」)…いたであろう剣。(笑)」
ルイ 「え? 過去形ですか?」
DM 「そう。 今ではその美しい柄は朽ち、宝玉は割れ、刀身はすっかりさび付いてボロボロであり、刃こぼれどころか刃が割れている部分まである。 そんな剣だ。」
平成4年2月に描いたイラスト。 こう、ボロボロです。
ジョン 「がーん!ショック!!」
フェイグランス 「ここは、保存状態がよくなさそうだもんねぇ。」
ジョン 「折角苦労して手に入れたのに、これとは…。とほほ。」
ルイ 「まったく、とほほです。」
ジョン 「どこかで打ち直してもらえば直ったりしないかなー?」
ルイ 「そう願って、とりあえず持って行くしかないですね。 他には無いんですよね?」
DM 「(きっぱりと)ない(笑)!」
ジョン 「またまたガーン!」
エフェ 「あーあ(笑)。」
フェイグランス 「あーあ(笑)。」
DM 「さて、イフリートとの戦闘が終ってみて気がついたんだけれど、何やら外が騒がしい。」
ルイ 「む、来ましたか?」
フェイグランス 「いいタイミングだ。」
エフェ 「2階の窓から覗いてみましょ。」
ジョン 「了解! とにかく、この剣はもらっていくよ。」
DM 「ほい。 町の方で火の手が上がっており、逃げ惑う小人達の姿が見える。 町のそこかしこに人間の兵士の姿があり、それらをサラマンダーで防戦に当たっているんだけれど、人間の中の2人によって次々と蹴散らされているね。」
エフェ 「タルシスと、ジルワンね。」
DM 「そう言うこと。」
ルイ 「向こうは、我々の事は知らない可能性が高いですから、神殿のどこかに隠れて、結界が壊れるのと同時に逃げましょう。」
ジョン 「おう。」
エフェ 「例の門まで走るのね。」
ルイ 「ええ。」
DM 「あらかたサラマンダーが倒されると、神殿への攻撃が始まる。 ジルワンがファイヤーボールの呪文で神殿を壊しにかかる。 壁にもヒビがはいるよ。」
ダール 「神殿が壊れたら、俺達は自分の町に逃げます。」
ジョン 「そうしてくれ。」
DM 「やがて壁が崩れ、神殿に2人が踏み込んでくる。」
ジョン 「まだ出られない?」
DM 「まだだね。(ダイスをふって)ただ、君達もまだ見つかっていないようだ。 やがて二人は円形の大広間のところに入っていくと、その胸に槍を突き立てる。 この時点で、君達は外に出られるようになるよ。」
ジョン 「今だー!
フェイグランス 「にーげろー!」
ジール 「さよーならー!」
ルイ 「ばいばーい(笑)。」
DM 「町はパニックになった小人達で、ハチの巣を突ついたような騒ぎになっているね。 そんな中を君達は進んでいき、例の門の前に辿り着いた。」
エフェ 「ここがどこに続いているのかは知らないけれど、とびこむわよー!」
ジョン 「了解!」
ルイ 「もうちょっと観光したかったなぁ…。」
フェイグランス 「はよ飛び込め〜!(蹴)」
ルイ 「あいた! あーれー! とばされるー!」
DM 「こうして君達は、混乱に陥った町から脱出し、地上に出たのでした。 11月3日の夜の事ね。」
ルイ 「出たのはいいですが、ここはどこなんでしょう?」
DM 「『知りたいかい?』と、どこからか声が聞こえてくる。」
ジョン 「誰だ?」
DM 「風に舞う砂で朧に見える月あかりを受けて、幻想的な程に美しい青年が立っている。 風になびくたびに、まるで光が流れるような印象さえ受ける金髪を揺らしながら、青年が口を開く。『やぁ、ひさしぶりだね。』と。」
ジョン 「あっ、”イリスの瞳”のヤーン!」
イリス 「…(冷たく笑いながら、ジョンを見る)…。」
ジョン 「うわー、冗談の通じない奴! ”ヤーンの瞳”のイリスだろ? わかってるよ。」
イリス 「君達の冗談は、よく分からないのでね。」
ジョン 「で、ここはどこだって?」
イリス 「ここは、”炎の丘”から西に半日ばかり来たところさ。 ここから西南西に3日ほど進めば、砂漠の入り口である”バラ・ビル”の町につけるだろう。」
ジョン 「ほー。」
エフェ 「で、ヤーンの瞳がこんな所にそれだけを言う為にきた訳?」
イリス 「いや、君達が持っている情報をまとめる為の手助けをしようとおもってね。」
エフェ 「今日は敵じゃないってこと?」
イリス 「そう思ってくれていい。 まず、南西の王国、ウィングには気をつけた方がいい。 ドール信徒の攻勢が凄まじく、ジャコバンの援軍の望みも絶たれてしまった今、首都の陥落は時間の問題となった。 おそらく現在の太陽信徒の拠点は、近いうちに暗黒信徒の拠点へと変わるだろう。」
ルイ 「うわー、お、オヤジが…。」
エフェ 「あらら。 でも今後に関わってきそうねー。」
ジョン 「だったら、救いに行かないと…。」
エフェ 「貴方だけが行っても無駄でしょ?」
ジョン 「そうだけどさ。」
エフェ 「今は、相手が一番いやがることをやりましょうよ。」
ジョン 「”キャリスタンの炎”を手に入れることか。」
エフェ 「そうそう。」
イリス 「それに、うすうす気づいてはいるようだが、暗黒信徒が月の女神の神殿を壊す理由も調べてみた方がいい。」
イーグル 「今回は現場を見たからわかるわけだけど、なにか意図があって壊しているのは間違い無いな。」
ジョン 「残り、6つか。」
ルイ 「それは、いろいろ考えたんですがね。 やはり全部壊したらなにか向こうに有利になるくらいしか。」
ジョン 「うーん。」
エフェ 「イリスはヒントはくれないわけ?」
DM 「うん。」
エフェ 「思わせぶりなのよね。 知っているなら教えてくれればいいのに。」
フェイグランス 「やっぱり、嫌な奴(笑)。」
ジョン 「そうだそうだ。」
イリス 「(薄く笑みをつくって)嫌われたものだ。 では、ぼくはここで退散することにしよう。 あ、そうだ。 盲目の魔術師が君達を狙っているようだから、気をつけて。(空間に歪みを作り、その中に消えて行く。)」
エフェ 「セレニカが、私たちを狙ってるって事?」
ルイ 「まぁ、そのままですね。 気をつけないと。」
ジョン 「いつも気をつけてなきゃな。 さて、ここはさっさと離れようぜー。 あいつら(ジルワンとタルシス)が同じ門を使って戻ろうとしたら、ここでぶつかっちまう。」
ルイ 「そうですね。 行きましょう。」
エフェ 「”バラ・ビル”の町ね。」
DM 「そう。 砂漠への入り口の町として、交易で栄えている町だ。 ここを越えると厳しい砂漠地帯が続く為、砂漠用の装備なども多く扱っていると聞くよ。」
エフェ 「よーし、出発!」
DM 「と、言うところで、今回は終るんだ(笑)。」
エフェ 「あらー(笑)。」
DM 「次回は11月6日に、バラ・ビルの町に到着したところから始まるからね。 その間の回復はやっておいてくれていいよ。」
ルイ 「はーい。 ちょっとオヤジに関してはショッキングな話が続きますが、次回はいよいよ砂漠ですね。 ふふふ、楽しみです。」
フェイグランス 「砂漠って、はじめてなんだよなー。」
イーグル 「いやー、聞いた話では、そんなにいいところではないぞ(笑)。」
エフェ 「日焼けはやだなー(笑)。」
ジョン 「こう、布で顔とかを覆って…。」
エフェ 「そうしないと、火傷ものよね。」
ルイ 「水も沢山持たなくては。」
DM 「と、いうことだね。 では次回をお楽しみに〜!」
一同 「おおー!(拍手)」
 
ムーンエンド・キャンペーン
第二部 第10章・完
ノートでは描いたけど、実は使いどころの無かった絵(笑)。 平成4年2月のものです。


【BACK】 【NEXT】