ムーンエンド・キャンペーン第一部 第14章 【海賊の住む島】

 

DM 「検討がついているのなら、ダイスの目に+1してチェック…(ダイスを振って)北側に隠し扉を見つけた。」
フェイグランス 「よーしよし。」
ジョン 「剣を構えて勢いよくあける。」
DM 「あけたところは通路になっていて、先の方はずっと奥に続いている。」
ジョン 「すぐに敵がいるというわけでも無いか。」
 
曲がりくねった通路を進んだ一行は、やがて30フィート四方の部屋に到着する。
 
DM 「向かい側の部屋に扉。 そしてここには、先日キャタルの家の地下で見つけた物と同じような木箱が重ねれられている。」
ジョン 「まさか、また麻薬か?! こじ開けてみる。」
DM 「ジョンの予想通り、それは例の麻薬の箱だ。 こじ開けると、中には小さな布の袋に分けて入れられた白い粉がでてくる。」
ルイ 「どうりで、おかしいと思ったんですよ。 こんなド田舎にジャレス達の拠点なんて。」
ファルス 「僕たちを足止めする為に海賊を置いたんじゃないの?」
ルイ 「それもあるでしょうけど、元々この島を麻薬の海上輸送の拠点にしようとしていたんでしょうね。」
ジョン 「こんなに離れた島じゃあ、監視の目も甘いだろうからな。」
ルイ 「下手すれば、ジャレスあたりと鉢合わせになるかもしれませんよ〜。」
ファルス 「もう、体力も回復魔法も無いんだけどね。」
エフェ 「私も、呪文をほとんど使い切っちゃったし。」
ジョン 「でも、すすむしかないだろ?」
フェイグランス 「ヴィクトリーワンドを取り戻さなきゃいけないからね。」
 
さらに通路を進む一行は、50フィート四方の部屋にたどり着く。
 
DM 「この部屋には通路も扉もなくて、ここには…」
ルイ 「今度はリザードマンとかですか?」
フェイグランス 「いや、きっとオーガだ!」
ジョン 「意表をついてゴブリンとか。」
ファルス 「アンデット、ファントムとか。」
91年当時書いたイラスト。ファントム違いです(笑)。 
エフェ 「いいや、きっとドラゴンだ!(笑)」
91年当時描いたイラスト。 余計なところにばかりイラスト入れてます(笑)。
DM 「んなわけないだろ(笑)。 ここには例の僧侶がいて、奥の壁にはヴィクトリーワンドがかけられている。」
ジョン 「おーし、そのヴィクトリーワンド、返してもらう!」
ファルス 「おう! 僕も前に出るぞ!」
DM 「あ、ファルスは武器を構えると気づくんだけど、君の魔法のメイス+1の輝きが失われている。 フェイグランスのシルバーも同様だよ。」
ジョン 「ダークスレイヤーは?」
DM 「ダークスレイヤーは大丈夫。 でも、他の魔法の物品は全て、この部屋ではその効果を失う。」
ルイ 「さすが、伝説のアイテムは違いますね。 ともあれ、頑張りましょう。」
エフェ 「イニシアチブ?」
DM 「そう、イニシアチブだ。 敵の僧侶は、『ここにくるまでに随分疲れたようではないか。 そんな奴らなど、私一人で十分だ!』といってウォーハンマーを構える。 イニシアチブの目は4だ。」
エフェ 「こっちは3。」
DM 「僧侶は、ジョン、フェイグランス、エフェ、ファルスにホールドパーソン。 対魔法セーヴィングを成功させないと、固まって動けなくなるよ。」
ファルス 「うわっ、みんなごめーん。」
エフェ 「私もごめん〜っ!」
ジョン 「俺は成功だ。 フェイグランスも?」
フェイグランス 「成功ずらよ。」
ルイ 「ここまに来るまでに、回復魔法は使い果たしていますからね。 慎重に戦って下さい。」
フェイグランス 「では、ミラーイメージで、2体。」
ジョン 「俺は攻撃して、8ポイント。」
ルイ 「私も前に出て戦います。 次のラウンドからですね。」
エフェ 「次のイニシアチブは3。」
DM 「もう一度、こちらからだ。 ジョンに命中して、ダメージは6ポイント。」
ジョン 「やるなぁ。 こっちははずれだ。」
フェイグランス 「剣で…ああっと、命中に1足りない。」
ルイ 「魔法の物品の効果が無くなったせいですネ。」
フェイグランス 「案外、厄介だな。」
ルイ 「しかし、私は命中です。2ポイントどうぞ。」 
エフェ 「次のイニシアチブは、こっちから。」
ジョン 「命中!8ポイント!」
フェイグランス 「こっちも命中!6ポイント。」
ルイ 「私ははずれです。」
DM 「僧侶はキュア・シリアス・ワンズを使う。2D6+2だけ回復だね。」
ルイ 「これだから、僧侶は…。」
フェイグランス 「君もでしょ(笑)。」
 
回復魔法を使う僧侶相手に、一行は長期戦を余儀なくされる。
 
フェイグランス 「結構、使い手の僧侶だな。」
ジョン 「敵は人材が豊富だよな。」
DM 「敵はフェイグランスにサイレンス(沈黙)の呪文。」
フェイグランス 「あ、ありゃりゃ、呪文を封じられちゃったぞ。」
 
この後、ルイも呪文を封じられてしまうが、2ラウンド後…
 
ルイ 「攻撃! 命中です。4ポイント。」
DM 「それで、敵は倒れたね。」
ジョン 「おーし、ルイ、いいぞ!」
DM 「僧侶はルイの名前を聞くと、瀕死の顔色を若干変化させる。 『まさか、貴様…ルイ様の…』といって、事切れる。」
ルイ 「なんです、その気になるセリフは? ちゃんと喋ってから死になさいよ。」
ジョン 「ルイだって? ルイはやはり悪の僧侶だったのか?」
ルイ 「やはりとは何です、やはりとは?! や、サイレンスを食らっているので、話せませんけどね。 もどかしいです。」
ジョン 「それよりも、ヴィクトリーワンドを取り返そう。」
DM 「『一応、罠を探ってみるか?』とダルが言っているけど?」
ジョン 「ああ、一応頼む。」
DM 「ダルは『罠は無いようだ。』と言ってビクトリーワンドをつかむ。」
ファルス 「なんとか、取り返せたみたいだね。」
DM 「しかし、ダルはワンドを持ったままニヤリと笑う。」
ジョン 「まさか?!」
ダル 「これまでに、多少は警戒してくれたようだがな。 そう。俺がこの島にやってきたという僧侶さ。」
ファルス 「それで、武器がメイスで、ジョンからもらったソード+1も使おうとしなかったんだな。」
ダル 「そう。 それに貴様等も相当に消耗しているじゃないか。 今ならば俺一人でも十分にジャレス様に与えられた任務を果たせると言うものだ!」
ジョン 「ちぃ。 コイツがジャレスの手下だったのか。」
エフェ 「私とファルスはまだホールドパーソンにかかったままなのよね。」
フェイグランス 「俺とルイはサイレンスがかかったままだし。」
ジョン 「体力も減ってるしな。 でも、負けやしないぞ!」
エフェ 「イニシアチブ…ふっ、1だわ(笑)。」
DM 「こっちから攻撃か。 ジョンにフライトの呪文。 呪文のセーヴィングスローをして。」
ジョン 「成功。 でもフライトってなんだ?」
ルイ 「ブレスの逆呪文ですよ。 くらうと命中とダメージからマイナス1されます。」
ジョン 「食らっても、たいしたことはないな。 攻撃して、10ポイントだ!」
フェイグランス 「敵の防具がレザーアーマーなのは救いだね。 命中して8ポイント。」
ルイ 「ええ、私も命中です。 3ポイント差し上げますよ。」
DM 「イニシアチブ…またこっちか。 ダルは自分の武器にストライキングをかけている。」
ジョン 「順調にあててるぞ。9ポイント。」
フェイグランス 「同じく、5ポイント。」
ルイ 「私も、4ポイントです。 順調ですね。」
 
ダルは回復系の呪文も使うものの、一行のそれを上回るダメージを受けて、次第に追い込まれていく。
 
ジョン 「幾ら消耗していても、おまえなんかに負けないさ! 10ポイント!」
DM 「その一撃で、ダルは片膝をつく。」
ジョン 「おとなしくそのワンドを渡して、どこかに消えるなら見逃してやるぞ。 それにさっきの僧侶の言っていた、ルイがどうとかいうのもおしえてもらおうか。」
DM 「ダルは先に倒れた僧侶の方をちらりと見たあと、口の中で何かをかみ砕いた。」
ルイ 「もしかして毒ですか? 飲み込ませるのを阻止します!」
DM 「いや、もう飲み込んで、白目をむいている。」
ルイ 「自殺ですか。 つまらないことを…。」
ジョン 「ヴィクトリーワンドは取り返しておこう。」
DM 「ほいほい。 ホールドパーソンや、サイレンスの効果もそろそろ切れたことにしていいよ。」
エフェ 「いやー、一時はどうなるかと思ったわ。」
ファルス 「なんとか、ビクトリーワンドを取り戻せて、一安心。かな。」
フェイグランス 「道草は食っちゃったけどね。」
エフェ 「あわよくばビクトリーワンドを奪って、うまくいかなくても私たちを足止めかぁ。」
ルイ 「なんにしても、1本でもこちらにあれば随分ちがいます。 よかったですよ。」
ジョン 「船に戻って回復しよう。」
エフェ 「そういえば、敵の装備とか、入り口の宝箱は?」
DM 「敵の僧侶、先に倒した方は、ウォーハンマー+1を使っていたよ。 それからリングはウォーターウォーキング(水上歩行)。」
エフェ 「お、すごい。」
DM 「あとは宝石が1700GP分と、3000SP(銀貨の単位。10SP=1GP)、4000EP(エレクトラム貨。2EP=1GP)くらいかな。 」
エフェ 「まずまずと言ったところかしらね。」
DM 「あとは、ダルが不思議な顔をした、獣の足をもつ人間のような形の彫刻を持っていた。」
エフェ 「なんだろ? 魔法の物品かな? 調べてみる。」
DM 「魔法の物品には違いなさそうだね。 エフェがいろいろと調べていると、一瞬オオカミの目が光り、その光がダルの体に当たる。 するとみるみるダルの死体に毛が生えはじめ、オオカミ男へと変身する。 まぁ、死んでいるから、死体が変化しただけだけどね。」
ルイ 「すると、これが村の人たちを怪物にかえたというアイテムですか。」
フェイグランス 「ずっと前にカータ村で会った熊男も、これでやられたのかもしれないね。」
ルイ 「でしょうね。」
ジョン 「こんな忌まわしいアイテムは、壊してしまおう。」
ルイ 「もったいないですが、仕方ありませんね。」
ジョン 「剣で壊す。」
DM 「はい、像は粉々に砕けた。 これで、もう人間が怪物に変えられてしまうことはないだろうね。 そしてヴィクトリーワンドを取り戻した君たちは、船の修理のために3日の間、ここに足止めされることになる。 ということで、今回はおしまい。」
ジョン 「おおー。次回はいよいよ最終回だな。」
DM 「そういうこと。 次回をお楽しみに。」
一同 「パチパチパチ(拍手)。」
フェイグランス 「あれ?そういえば、敵には魔術師がいなかったっけ?」
DM 「いたよ。 まだ船の上でおろおろしているけどね(笑)。」
フェイグランス 「ああ、そっちにいたのか(笑)。」
ファルス 「今回は、ルイに関する謎も増えたことだし、めでたしめでたしだね。」
ルイ 「うう、めでたいと言っていいのでしょうか…。」
 
 
ムーンエンド・キャンペーン
第一部 第14章・完


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