ムーンエンド・キャンペーン第一部 第11章 【呪われた村】

 

ジョン 「今更引けないからな。 攻撃、命中。10ポイントだ!」
フェイグランス 「いけね、外したずらよ。」
ルイ 「今のうちに回復の呪文をかけます。」
 
戦いは続く。
 
DM 「くらえ、ジョンに2ポイントのダメージと、2レベルのエナジードレインだ。(相手のレベルを永久に下げる攻撃。)」
ジョン 「いってぇ〜。 貰ったタリスマンも無くなったか。」
フェイグランス 「俺もあと1回分だな。 HPも残り1だ。」
ジョン 「ライト(ダークスレイヤーに宿る人格)に頼むか…いや、こういう力はムーンガードに渡す時の為にとっておかなきゃな。 この剣はムーンガードが使うものだと思うから。」
フェイグランス 「それは、どうかなぁ〜。」
ルイ 「回復魔法も切れましたし、私も前に出ます。ストライキング(攻撃ダメージを追加する呪文)をかけます。」
フェイグランス 「じゃあ、ルイにタリスマンをあげよう。」
ルイ 「貴方はいいんですか?」
フェイグランス 「ミラーイメージがあるし。」
ルイ 「なるほど、では借りておきますよ。」
DM 「では、次のラウンド…は、こっちからか。 ルイにコンティニアル・ダークネス(永続する闇)の呪文。 失敗すると視界が閉ざされるよ。」
ルイ 「ぬぅ、いけませんね。失敗です。 目が見えね〜!こんちくしょう。」
ファルス 「ルイ、ガラがわるいよ(笑)。」
ルイ 「む、死体が喋っているような気がします(笑)。」
ファルス 「ほっといてくれ〜!」
フェイグランス 「さぁさ、こっちの攻撃。 マジックミサイルで15ポイント!」
DM 「お、それでやられたなぁ。『おのれ、貴様ら…(沈黙)…シルヴァラ…。』」
フェイグランス 「最後までシルヴァラか。 気の毒だけど、仕方ないよね。」
ルイ 「ええ。吸血鬼のまま生きていてもいいことありませんよ。」
ジョン 「さ、棺を探そう。」
DM 「棺は部屋の隅の方にあったよ。」
ジョン 「ハンドアクスで壊す。」
DM 「棺が破壊されると、メアリーにそっくりの顔立ちをした、真っ白な肌、衣装の女性が現れる。 その姿は幻影のようにおぼろげで、ゴースト(幽霊)のようでもあるが、その姿から邪悪な気配は全く感じない。」
ルイ 「お、これは夢の中に出てきた女性ですね。シルヴァラですね。」
DM 「その通り。 シルヴァラが君達に向かって口を開くと、感覚に直接声が響く。」
シルヴァラ 「ありがとうございました。旅の冒険者の方々。 この村は夫の術により、次元の狭間におちています。 光り輝く水晶球を破壊すれば、元の世界に戻れるでしょう。」
ジョン 「なるほど。」
DM 「『水晶と、宝物はあの部屋に…。』そう言って彼女が壁の一角を指差すと、そこに扉が出現する。 どうやら隠し扉だった様だね。 そして一礼したように見えたあと、シルヴァラの姿は掻き消えるように消え去ってゆく。」
ルイ 「これで良かったんですね、きっと。」
ジョン 「ああ。」
フェイグランス 「ちょっと、犠牲が大きかったけどね。」
エフェ 「死んじゃったー。」
ファルス 「マクラを並べて討ち死に。」
ルイ 「キチンと埋葬してあげますよ。 アーメンソーメンミソラーメン。」
ファルス 「うわぁ、成仏できなさそうなお経!」
ルイ 「貴方だって前にやったじゃないですか。」
ファルス 「こんなに嫌なものだとは思わなかった(笑)。」
エフェ 「ちょっと、バカ言っていないで生き返らせてよ!!」
ルイ 「あー、ここじゃ無理ですね、はい。」
フェイグランス 「さっきシルヴァラが”宝物”て言っていたから、その中になにかあるかもよ?」
ルイ 「おおっ、そうですね。 扉に行ってみましょうか。」
DM 「中には、銀の光を放つ水晶球が台座に据えられている。 その隣には宝箱。」
ジョン 「宝箱の方から開けてみよう。」
DM 「指輪と、プレートメイルが1つ。ブーツと手袋と、四葉の形のアクセサリーが1つ。」
ルイ 「特に、復活できそうなものはないですね。」
ジョン 「だな。 まず、それは貰っておいて、水晶球を台座ごと持ち上げる。」
DM 「持ち上がった。」
ジョン 「床に叩き付ける!」
DM 「はい、澄んだ音がして水晶球が割れると、浮遊感が起こり、あたりが真っ暗になる。 そしてだんだんと明るくなっていくんだけど、その途中で『シャーロット、さぁ行きましょう。』という声と、『シルヴァラ、こんな所にいたのか。』という声がどこかで聞こえたような気がした。」
ルイ 「おおー、2人は無事に会えたんですね。よかったです。」
フェイグランス 「村も、元の場所に戻りそうだね。」
DM 「浮遊感が収まると、皆は道の上にいる。 すぐ側には真新しい落雷の跡があるけれど、先ほどまでいた村の姿は見えない。」
ルイ 「どうやら、無事に戻ってきたようですね。」
DM 「東の空から太陽の光が差し込んでこようとしている。 どうやら、朝をむかえているらしい。 そして、ルメイオ村の方向から、馬の蹄の音と『おーい!』というマリュータの声が聞こえてきた。」
フェイグランス 「マリュータも、無事だったんだね。」
ジョン 「ううっ、朝日が眩しい。」
DM 「マリュータは馬から下りて、君達の姿を見て安堵したような、少し驚いたような表情をしている。」
フェイグランス 「エフェとファルスが死んじゃったからね。」
マリュータ 「なにがあったのか知らないが、探したぜ。 あの落雷のあと、皆の姿が消えちまうんだからな。 あれからの2日間、俺はここらへんを探し回ったんだが、さっきルメイオのアレク司祭が神に聞いたら、『近くに存在している筈。但し実体が無い。』なんて言われたから、俺はてっきり皆がゴーストにでもなったのかと思ったが…大丈夫だったらしいな。」
ルイ 「マリュータにしてはめずらしく長いセリフでしたね。」
フェイグランス 「ホント、珍しい(笑)。」
マリュータ 「(死亡しているエフェとファルスを見て)なにがあったかは後で聞くとして、大変なことが起こっちまった。 早くシャスターに行かなければならなさそうだぜ。」
ジョン 「なにがおこったって?」
マリュータ 「あの国王が、暗殺されたどうだ。」
ルイ 「おおお、折角、国が乱れたりしない様に頑張って救ったのに。」
フェイグランス 「その王様が死んだって事は…。」
ジョン 「ヤバイな。」
DM 「そういう事。 国王ダルシウス3世の死。 それが巻き起こす事態は容易ならざるものだった。 と言うわけで今回は終わり。」
エフェ 「あーん、死んだままだよぉ。」
ファルス 「次回に期待〜!」
ルイ 「いよいよ疾風怒涛の時代ですね。キャンペーンも佳境でしょうか。」
ジョン 「ジャレスやガゼリアとの戦いになるかもしれないな。 今度はレベルも上がっているから、そう簡単にはやられないぞ。」
DM 「次回をお楽しみに!」
一同 「パチパチ(拍手)」
ムーンエンド・キャンペーン
第一部 第11章・完


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