山形でTRPGやっちゃうよの会 第4回
【大帝王の墳墓−2−】

 

バーン 「<意志>セーブ?! <意志>は苦手なんだよなー。 あ、成功した。」
DM 「では、改めて<生存>判定をどうぞ。」
バーン 「ふー、燃え尽きた。 13。」
DM 「足跡があちこちに行っていて、どっちへ向かったのか分からない。」
ユーヌ 「プレイヤー的には今の<意志>セーブが気になるんだけど。」
バーン 「キャラクターは、今の<意志>セーブをしたっていう自覚はあるの?」
DM 「ありませんね。」
バーン 「じゃあ、”ディテクトマジック”を使ったりはできないな。 どうする?右の方から回ってみるか?」
ユーヌ 「ふむ。 では2か所の通路の前に足跡があるかどうか<捜索>。」
DM 「2か所の前に、それぞれありますね。」
バーン 「やはり、右側の通路から潰してみよう。」
DM 「すると、さっきと同じような部屋にでました。 ここにもさっきと同じような足跡が。」
バーン 「ふーん、何となくプレイヤー的にはどういうところなのかわかった。(笑)」
DM 「で、さっきと同じ判定です。」
バーン 「<意志>セーブは成功。 <追跡>は10。」
DM 「さっぱり、わかりませんね。」
バーン 「じゃあ、また右の方に行ってみるか。 あ、足跡が無くなったら教えてね。」
DM 「はい。 次の部屋は、また同じような部屋です。」
バーン 「あ、今度は<意志>セーブ失敗した。」
DM 「やはり、さっぱり分かりませんね。」
バーン 「そろそろ3回も同じ部屋だし、なんか攪乱されているし、変だなって事に気づいていい?」
DM 「そうですね。」
バーン 「では、”ディテクトマジック”。」
DM 「立ちくらみがします。 このエリア全体が強力な魔法のオーラを放っていることが分かります。 オーラの種類を判断する事が出来ないほど、強力なオーラですよ。」
バーン 「(一同に)頭ガンガンするほど凄い魔法のオーラが出てるぞ。」
アレクセイ 「じゃあ、みんな部屋の端に寄って寄って。 右側の通路に矢を撃ってみて、今入ってきた入口から出てこないかどうか。(笑)」
DM 「出てきませんね。」
バーン 「じゃあ、アリアドネの糸をやってみるか? 矢に糸をつけて、矢をうったらそれをたどっていくという。」
ユーヌ 「普通に、チョークで印をつけて行けばいいんじゃないか?」
バーン 「そうだな。 壁に線を引きながら行こう。」
 
部屋はどの通路を選んでも、同じ形の部屋に出てしまう迷い道だった。
どの部屋にも足跡があり、<追跡>を行おうとすると<意志>セーブを行わなければならない。
また、隠し扉なども見つからない。
一行が迷いつつ進んだ果てに、ようやくこれまでとは様子の違う部屋に到着する。
  
<フィーンディッシュの罠>
DM 「ここは、まさしく迷路だったんですよね。」
バーン 「セーブとか<追跡>に成功して、進んでいくしかなかったってことね。」
DM 「さて、この部屋の床には、あからさまに目につくルーン文字が4つあります。」
アレクセイ 「怪しい。」
バーン 「久しぶりに、あからさまに怪しいものがあって、ちょっと嬉しいな。(笑)」
ユーヌ 「なんだろう。 読めるルーンかな?」
DM 「普通には読めないですね。 <呪文学>か<神秘学>を振ってみてください。」
バーン・アレクセイ 「14。」「9。」
DM 「わからないなぁ、と、あなた方が首をひねっていると…ユーヌは1D100を振ってみてください。」
ユーヌ 「32だね、これは。」
DM 「ルーン文字のあたりに、2体の何者かが現れました。 <知識(自然)>か<神秘学>で振ってみてください。」
ユーヌ 「自然で18。」
アレクセイ 「神秘学で20。」
DM 「自然的に、あれは”ダイア・ウィーゼル”だと分かるんですが、神秘学的にはフィーンディッシュ(悪)な感じがします。」
アレクセイ 「巨大イタチの悪っぽい変な奴!」
DM 「そんな感じ。 君達を見ると襲ってきます。 ちなみに、ダイア・ウィーゼルは噛みつき攻撃が成功すると、そのまま吸血攻撃に移行して、耐久力にダメージを与えてきます。」
ユーヌ 「耐久力ダメージはダメなんだー。」
DM 「しかも、”善を討つ一撃”が使えます。(一同「うわー!」) イニシアチブ順に行動どうぞ。」
ユーヌ 「敵の前に動けるのは、俺だけか。 先に1体は倒したいよねぇ。 …敵が現れる時、前兆とかはなかったよね?」
DM 「ないです。 突然現れてますよ。」
アレクセイ 「じゃあ、残りの2つも危ないって事かも。」
DM 「いや、4つのルーンから2体がボワッと出てきた感じ。」
ユーヌ 「下手に動くと囲まれるんだが…仕方ないな。 便宜上Aにロングソードで命中してクリティカル!(DM「えー?!」)17点。」
DM 「ああ、一瞬で1体やられた。 こちらは5フィートステップで、ユーヌに攻撃。 外れ。」
バーン 「前進して攻撃。 …当たらないな。 やはり喰らってからじゃないと、当たらないか。」
DM 「喰らうとまずいけど(笑)。」
アレクセイ 「仕切り直しで、次のイニシアチブ21まで。」
DM 「ゼルは様子見で、終了。」
ユーヌ 「では<軽業>移動してバーンと挟撃状態に。 …移動は成功したけど、命中判定で当たらなかった。」
アレクセイ 「接近してロングソードでバーンの命中判定に”援護”成功。」
DM 「では、そのアレクセイに攻撃…2じゃ当たらんなぁ。」
バーン 「挟撃と合わせて+4もらって、命中。 16ダメージ。」
DM 「すみませーん(笑)。 (ダイア・ウィーゼルのフィギュアを取り除く)」
アレクセイ 「誰も噛まれなくてよかった。」
バーン 「まったくだ。」
 
ダイア・ウィーゼルの部屋を抜けると、さらに迷路のような構造が続く。
ひたすら続く通路を抜け、ようやく部屋に出る。
  
ユーヌ 「これ、ひたすら<意志>セーブと<追跡>を成功させなきゃいけないんだから、レンジャーいないと積むじゃん。
あいつらはどうやって進んだんだろう。」
アレクセイ 「何か、方法でもあるのかなぁ。」
ユーヌ 「あとは、人海戦術か?」
バーン 「まぁ、よかったよかった。」
 
<地底湖>
DM 「さて、皆さんが出て来たところには自然の洞窟らしきものが眼下に広がっています。
南北の壁に穴があいていて、複数の箇所から水が流れ込み、また流れ出しています。
暗く深い池が洞窟の大方を占めていますが、君達が出て来たところから池を挟んだ東の方には、石の転がるデコボコした地面が見え、通路の入口らしき穴が見えますね。
池の中には上の平らになった岩が3つ、水面から顔を出しており、1つは君達から近い場所に位置しています。」
バーン 「よし、エルフ(ユーヌ)。 水中にもぐって調べてこい。」
ユーヌ 「えーと、水中で呼吸はできませんが。」
バーン 「なんだよ、情けないエルフだな。(笑)」
アレクセイ 「ソードワールド2.0と混ざってる。(笑)」
DM 「水中を移動したければ、毎ラウンド難易度10の<水泳>判定を行い、成功すれば1回の移動アクションとして、移動速度の4分の1だけ移動できます。」
ユーヌ 「誰が<水泳>技能なんてとるか。(笑) てか、あからさまに怪しいよね。 水棲動物が見えるかどうか<視認>で確認。 21。」
バーン 「同じく、20。」
アレクセイ 「あ、1出した。(笑)」
DM 「あ、こっちも1が(笑)。 これじゃ見つかるよ。 人間の足の1本ほどもある大きなヒルが、すーっと泳ぎ寄ってきます。
色は紫と赤のまだらで、体中から骨のようなものが突き出しています。
歯がぎっしりと並んだまん丸い口が覗いています。
また、少し離れたところでは、ヒルが群れをなして動き、池の底から這い上がってきます。
<知識(自然)>と<神秘学>でロールをどうぞ。」
バーン 「自然が15で、神秘が18。」
DM 「神秘の方だけ。 大きいヒルの方は、”ジャイアント・スティジアン・リーチ”。
ステックス川のヒルといった意味の名前です。」
バーン 「要するに、冥府に流れている川に住んでいるヒル?」
DM 「そんな感じ。 で、もう1つはその小さいやつのスゥオーム(群れ)。」
ユーヌ 「スゥオームは困るな。 武器ダメージが効かないんだ。」
DM 「そう。 武器のダメージに対して耐性があります。
また、全体としては1体のクリーチャーとして扱うものの、解剖学的にどの部位がどうというわけではないので、クリティカルヒットや、挟撃の対象になりません。
微小なクリーチャーの群れで構成されるので、武器ダメージに対して完全耐性があります。」
アレクセイ 「えー?!」
ユーヌ 「1点も通らない。 何百いるうちの1匹に30点とか与えてもダメって事だね。」
DM 「ダメージを与える方法としては、飛散武器(酸など)や火ダメージ等があります。」
ユーヌ 「どっちにしても、何とか自ら上がってもらわないと。」
バーン 「水中ではどうにもならんな。」
ユーヌ 「<視認>が通ってよかったね。」
アレクセイ 「うん、入ってたら大変なことになってたよ。」
バーン 「で、大きい方のヒルは襲ってくるんでしたっけ?」
DM 「水の中にさえ入れば、すぐにでも襲ってきそうな感じです。」
ユーヌ 「とりあえず水に入らないように東の石の地面に渡るしかないんじゃない?」
アレクセイ 「うんうん。」
 
ヒルとの戦闘を回避して先に進む方法を探す一行は、地底湖のほとりの地面に魔法のルーンを発見する。
 
DM 「さっきのと同じような感じですね。」
ユーヌ 「えー?! 罠なら無力化できないかなぁ。」
DM 「そうこうしているうちに、ヒル達は近寄ってきますからね。」
バーン 「これは、駆け抜けるしかないのか?!」
ユーヌ 「あいつらには保存食でも投げておいてくれ。 俺は罠の解除をやってみる。」
バーン 「分かった。」
アレクセイ 「りょうかーい。」
バーン 「保存食って食うの?」
ユーヌ 「分からない。」
バーン 「とりあえず、投げてみるか。」
DM 「保存食には、見向きもしません。
保存食が落ちた音には反応しているようですけど、標的を変えることはなく、少し興味を示したあと、またこちらに向かってきます。」
バーン 「ダメか。」
アレクセイ 「んー、初志貫徹。 目標は変えない。 できたヒル達だね。」
ユーヌ 「ああ。 さて<装置無力化>。 魔法の罠なら、むしろ発動するかもしれないけどやってみる。 25だけど、ここは…んー、アクションポイントを使いきっていいものかどうか…いや、アクションポイントまでつかって、30!」
DM 「素晴らしい! <装置無力化>成功です。」
アレクセイ 「おおー!」
バーン 「急ごうぜ。」
ユーヌ 「他にあると大変だから、俺が先に行くよ。」
 
一行はヒルに追いつかれることもなく、無事に地底湖のエリアを脱出する。
 
ユーヌ 「ふー。」
アレクセイ 「水中戦にならなくてよかった。」
DM 「良かったですねー。 と言う事で、また先程の迷路です。」
バーン 「嫌だー!」
 
迷路をグルグルと迷った果て、ようやく先の部屋へ到着する。
 
<脱落者>
ユーヌ 「これ、帰れないんじゃないか?」
バーン 「ま、チョークで印はつけてきてるからなぁ。」
DM 「角を曲がったところにある部屋は、大雑把に行って八角形で、真ん中に壁…と言うか、柱があります。
これまで通ってきた迷路のゴツゴツでこぼことした感じの部屋とは、まるで雰囲気が違っていますね。
ここ(部屋の隅)には落とし穴と思しき穴がぽっかりと口を開けており、その下にはチェインシャツを着た若い女が倒れています。」
ユーヌ 「顔や装備まで見える?」
DM 「ええ。 繊細な顔立ちの赤毛の娘で、耳の形はエルフの血を、背丈と体つきは人間の血を引いていることを示しています。
身なりは探検家か何かのようで、ぐったりとして動きませんが、まだ息があるようです。」
バーン 「ユーヌ、助けてこいよ。」
ユーヌ 「<登攀>はダメなんだって。」
バーン 「上からロープたらしてやるから。」
アレクセイ 「見張りしてるから。」
ユーヌ 「(罠を警戒しつつ、穴の縁まで移動して)生きてるかー?」
DM 「気を失っているようですね。」
バーン 「とりあえず、ロープでくくってやるから、降りてみてくれ。 それとも、俺が行くか?」
ユーヌ 「上で何があった時に対応できないから、俺が降りるよ。」
バーン 「じゃあ、頼む。」
DM 「では、降りてきました。」
ユーヌ 「はい、ロープをくくりつけた。 おーい、あげてくれ。」
バーン 「よっこいしょ、よっこいしょ。」
DM 「上がってきました。 <治療>判定をしてみてください。」
アレクセイ 「あ、2が出たから9。」
DM 「それだと、分かりませんね。 安定化はしているようですが。」
バーン 「気づいてもらえばいいわけだが。」
アレクセイ 「ワンドで回復してみましょうか。 3ポイント。」
DM 「丁度、意識を回復しますね。 HPは0ですが。」
アレクセイ 「敵じゃなければ、もうちょっと回復しよ。(笑)」
バーン 「実にうまい具合に回復したな。(笑)」
DM 「彼女は目を覚まして、怯えたように君達を見ています。」
バーン 「装備的には、何を持ってるの?」
DM 「スタデット・レザーとレイピアとか。 背中に楽器があり、全体的にバードっぽい。」
バーン 「じゃあ、エルフ語で話しかけてみてくれ。」
DM 「分からない人もいますが?」
ユーヌ 「それがいいんじゃないか?」
アレクセイ 「エー。」
バーン 「いや、ホブゴブリンとかとは違うという事を見せて、安心させたかったんだ。
『安心しろ、俺達はホブゴブリンのような妖魔ではない。 見てのとおり、普通の人間だ。』」
DM 「『うん、それは分かるわ。』」
バーン 「それが分かってないと、困るからな。 キングスホルムの依頼で、ホブゴブリン達を追っている。 君はなぜ、こんなところで倒れていたんだ?」
DM 「『テリルっていう知り合いが、この墓を探検しに行こうって言って、私を仲間に入れてくれたんだ。 でもまさか、こんな目に遭うなんて。(涙)』 こんな目と言うのは、落とし穴に落ちた事です。(笑)」
ユーヌ 「で、そのテリルは?」
DM 「『先に行ったよ。 あたしを見捨てて。』」
バーン 「なにー?!」
アレクセイ 「冷たいなー。」
バーン 「冷てぇなぁ。」
ユーヌ 「よくこんなところまで、”2人で”これたなぁ。」
DM 「『2人? 2人じゃないよ。』」
バーン 「何人いたんだい?」
DM 「『なんだか、気味の悪い連中だった。』」
バーン 「もしかして、そいつらクセロンとか言ってなかったか?」
DM 「『そうそう、一番エライ奴が、クセロンって言ったね。』」
ユーヌ 「そうか、お前はクセロンの一味だったのか。 (剣の柄に手をかける仕草)」
バーン 「ちょっと話した感じ、この人の属性は分かる?」
DM 「少なくとも、善ではないようですが、悪でもないようですね。」
バーン 「真なる中立か、混沌にして中立だな。」
DM 「『ちょっと、待ってよ、あんた方。 奴等に手を貸したことは、確かに悪かったと思う。
でも他にどうしようもなかったの。 一旦仲間になった上で抜けようものなら、命が危なかったんだもの。』」
バーン 「そりゃ、まぁ、そうだな。」
ユーヌ 「まぁ、そりゃそうだ。」
DM 「『そりゃ、私は臆病だったわ! でも、霊廟での殺しにだけは手を貸していない。』」
バーン 「(目がすうっと鋭くなって)誰を殺すのに、だって?」
DM 「ヤーリング一家の人たちですね。」
バーン 「うん、そうだよね。 へーっ、やっぱりその殺しに加担しているのか。」
DM 「『手を貸していないって、言ったじゃない!』」
ユーヌ 「まぁ、しょうがないよね。 前金ももらったんだろ?」
DM 「『うん。』」
バーン 「じゃあ、死ぬのも契約のうちだな。」
ユーヌ 「まぁ、待てよ。(バーンを制する)」
バーン 「今回は、怖がらせ担当みたいだな。(笑)」
DM 「『仮に私が逆らって、奴等に殺されて、それが何になるの?
私がここまでやってきたのは、ただ大昔の歴史を覗いてみたかっただけ。
あんた達は、私がクセロン一味がひどいことをするのを見ていたからって、それだけで私を吊るすの?!
吊るす為に助けたの?
あんた達にだって、情はあるでしょう?』」
バーン 「悪党にかける情はねぇな。」
DM 「『きゃー?!』」
ユーヌ 「(バーンに)ウソツキめ。(笑)」
アレクセイ 「バーンが本気で言っている風にも見えないから、もう少し様子見。」
バーン 「知っていることをあらかた話すなら、まぁ少しくらいは情をかけてやらないでもないが。」
DM 「『それは喜んで喋るわよ。』」
バーン 「よし、キリキリ喋れ。(笑)」
DM 「『何から話せばいいのか…。』」
バーン 「まず、歴史を研究してるって言ったな?」
DM 「『ええ。』」
バーン 「この遺跡について知っていることを、キリキリ吐いてくれ。」
DM 「じゃあ、キリキリ吐きましょうか。(笑)
『ここは何百年も前に、王様と騎士達と相談役の魔法使い達が、このあたり一帯を治めていたと言う話。
皆で力を合わせて、暗く良くない時代を終わらせて、信仰と希望を取り戻したんだって。
でも、王様が一番頼りにしていた騎士の1人が、王様を裏切ったの。
王様と裏切り者の騎士は、それはもう激しく戦って、王様は裏切り者を殺したけれど、自分も死んでしまった。
王様に仕える騎士たちも、裏切り者に味方した騎士たちも、大勢死んだって言うわ。
戦さが終わった後で、忠義な家来の生き残り達がこの地下のお墓を作って、王様の亡骸や、王様の為に戦って死んだ騎士達をここに葬ったの。
そうすればいつの日か、この国に王様の助けが入用な時に、王様が戻ってくるんだって信じて。
…そういう話なのよ。』」
バーン 「うーん、なるほどなるほど。」
DM 「『興味深いでしょ?』」
バーン 「埋葬されているのが、その王様とすると、副葬品関係がとっても魅力的というわけか?」
DM 「『そういう事ね。』」
バーン 「ところでテリルって、何者?」
DM 「テリルは人間ですよ。」
バーン 「で、そのテリルがお前さんを見捨てた段階で、何人くらいのメンバーだったんだ?」
DM 「『今のクセロンの仲間は、テリルとヴァラグが何人か。
それにホブゴブリンの戦士が3人。
ハーフリングの男の、多分ソーサラーが1人。
それに薄汚れた女ゴブリンが1人って勘定の筈よ?』」
バーン 「えらいいっぱいいるな。(苦笑)」
DM 「『あと、追手を防ぐのに、ゴブリンの類のアンデットと、クセロンの妙ちきりんなペットを残して行ったと思うわ。』」
バーン 「妙ちきりんなペット?」
DM 「『クセロンは”チョーカー(首を絞める者)”を1匹ペットにしていたの。』
チョーカーとは、性質の悪い捕食動物で、四肢がゴツゴツとした軟骨の関節がいくつも連なった、触手状になっている。
『あと、体中刺青の入った、猟犬みたいな恐ろしい生き物もつれてた。 クセロンは”ルーン・ハウンド”って呼んでたけど、地上にいるはず。』
地上の番犬にしてきたって事ですね。」
バーン 「『クセロンの目標は分かるか? 王の復活とか、王の財宝を手に入れるとか。』」
DM 「『そういう、詳しいことまでは分からないけど、墓のもっと奥にある”何か”を探してるって事だけは分かったわね。』」
バーン 「何か、目当てがあるのだけは間違いないって事だな。 ま、こんなところか。」
ユーヌ 「そうだな。 で、この女をどうする? このまま地上に返すか、一緒に連れて行くか、また落とし穴に落とすか。」
DM 「連れて行くなら、1人分の経験点を持って行っちゃいますよ?」
ユーヌ 「1人で帰れるか、君? それとも俺達が帰ってくるまで、落とし穴で待ってるか?」
DM 「『私だって探検家よ。 1人で帰れる…はず。』 さっきの迷宮とかがあるから不安。 超不安。(一同笑)
まぁ、戻るしかないので、戻ります。
帰り際に、一言言って行きますよ。
『この先は気をつけて。 落とし穴があるから。』」
バーン 「ああ、ありがとう。(笑)」
DM 「『(部屋の中を示して)このあたりにね。』」
ユーヌ 「事前に調べてきてたなら、落ちるなよ。(一同笑)」
DM 「『慌ててたのよ。
この先には金属でできた像が2つあって、ややこしいナゾナゾを解かないと開かない扉があったの。
で、なかなか謎がとけないらしくて、鍵の入った石壇を打ち壊して、北の扉を抜けるんだ、って手下に命令したの。
けど、打ち壊した途端、像の胸からは小さな自動人形が飛びかかってくるし、像の口からは煙のような化け物が出てきて、みんなを悩ませ、締め付けてくるの。
テリルと私と、もう1人が戦っている間に、クセロン達残りの連中は扉を討ち壊して逃げ出した。
これはダメだと思って、角を曲がって、来た道を逃げ出したらこの落とし穴に落ちて…。』」
ユーヌ 「そうだな。 普通そんな(部屋の隅にある)落とし穴に落ちねぇ。
つーか、順当に行けばそこは通らねぇ。(笑)」
バーン 「もっといえば、こんなところに落とし穴は作らないだろ。(笑)」
アレクセイ 「もっと、人が通る所につくればいいのに。(笑)」
DM 「確かに。(笑)」
バーン 「落とし穴に落ちた奴を、モンスターが襲わないのも変だよな。」
ユーヌ 「さてと、1人で帰れるか?」
DM 「『多分。』」
ユーヌ 「分かったよ。 じゃあ少し手伝ってやろう。 (手を差し出す。)」
DM 「『なぁに? その手。』」
ユーヌ 「まぁ、帰り道は身軽な方が楽だろ?(一同笑)」
アレクセイ 「手伝うって言わないよ、それ。(笑)」
ユーヌ 「まぁ、それがお前の命の値段さ。」
DM 「えー、彼女…リーラもあなたと同じ混沌にして中立なので、何となく言いたい事は分かりました。(笑)」
バーン 「(少し諦めたように肩をすくめている)」
DM 「この人、現金持ってませんよ。(笑) 武器や防具も手放さないし。」
ユーヌ 「しょうがない貧乏人だなぁ。」
DM 「『私は十分に身軽なの!』(笑)」
ユーヌ 「しょうがねぇなぁ。(財布から金貨を出して、1枚放り投げ) 上がったら、飯くらい食う必要あるだろ?」
DM 「『ありがとう。 恩に着るわ!』」
バーン 「うわー、相手が女だと甘いな、あいつ。」
ユーヌ 「なんでだ?!」
アレクセイ 「ちょっと渋いと思った。(笑)」
DM 「『あなた達の事は忘れないわ。 また機会があったら会いましょう。』」
ユーヌ 「権威は嫌いなんだが、自分より弱い貧乏人にはおおらかなだけなんだけど。
もちろん、俺よりも金持ちだったらふんだくるよ。(笑)」
DM 「そんな訳で、リーラは去って行きました。
さて、今日はこんなところで区切りましょう。」
ユーヌ 「はーい。」
バーン 「今日は結構、戦闘せずに切り抜けられたかな?」
ユーヌ 「危ない部分もあったけどね。 大業物の武器も手に入ってよかったね。」
バーン 「まぁね。(笑)」
DM 「ではでは、お疲れ様でした〜。」
一同 「お疲れ様でした〜。」
 
山形でTRPGやっちゃうよの会
第4回 D&D3.5Eセッション・完


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