山形でTRPGやっちゃうよの会 第3回
【大帝王の墳墓−1−】

 

バーン 「(ユーヌに)一応なにか”力術”の魔法は掛かってるみたいだぞ。」
ユーヌ 「罠はない…鍵もかかって無くて…魔法?? 悪いが魔法はお手上げだ。」
バーン 「…よし、ミュールから10フィート棒を取り出して、こいつで開けてみるか。」
DM 「バーンが開けるんですか?」
バーン 「開ける。 10フィート離れたところからドーンと。 ファイター的解錠法。」
アレクセイ 「まぁ、魔法の種類が分かったからと言って、”ディスペルマジック(解呪)”できるわけじゃないですからね。」
DM 「10フィート棒って木ですよね。 じゃあ乾いていれば電気は通さないでしょうから、箱が何やら『バチッ』と火花を上げましたね。」
バーン 「電気か。」
DM 「ええ、(ダイスを振って)ゼルギウスがそれを見て『おお、”ショッキング・グラスプ(電気による接触ダメージ)”ですね、あれは。』」
バーン 「そういえば、ダスクブレード呪文に同じのがあったな。 と、ちょっと感心してる。」
ユーヌ 「…魔法はお手上げだー!」
アレクセイ 「お手上げですねぇ。」
DM 「『危ないところでしたねぇ。』と、ゼル。」
バーン 「まったくだ。」
DM 「箱の中には、古い巻物が一本。 書いてあるのはもちろんドワーフ語。 あとはミスラル製のモラディンの聖印(250gp相当)。」
アレクセイ 「使えないけど、すごいのが出てきた。」
DM 「あとは高品質のドワーヴン・ウォーアックス、ハーフプレート、鋼鉄製ヘヴィシールド、それぞれ1個ずつ。
どれもドワーフ細工の妙を尽くしたできばえ。」
ユーヌ 「ドワーフ細工とは素晴らしい。」
DM 「素晴らしいですね。」
ユーヌ 「これは、ぜひドワーフに売りつけねば!」
アレクセイ 「いやぁ、使わないんですか?!」
ユーヌ 「俺はいらんなぁ。」
バーン 「…(見渡して)ハーフプレートなんて、誰が着るんだ?」
DM 「あれ?」
アレクセイ 「あれれ?(笑)」
DM 「まぁ、売ってしまうのも手ですが。」
アレクセイ 「キルナとか。」
バーン 「キルナなら着るかもしれないな。」
ユーヌ 「どうだろ、チェイン・シャツを着るような人だからね。」
DM 「金がないからじゃなかったでしたっけ?(笑)」
ユーヌ 「金がないならスケイルメイルだと思うんだがなぁ。」
バーン 「軽くしたいんだろ。 ちなみに俺も軽くしたい。 レンジャーだしな。 アレクセイは使えるんじゃないか?」
アレクセイ 「それも考えたんですが、重荷重を超えてしまうので、動けなくなっちゃうんですよ。(一同笑)」
バーン 「それはキツイな。(笑)」
DM 「全部売り払う事になるかもしれませんね。」
ユーヌ 「ここでは売れないだろうから、持っておくか。 で、ドワーフ語の巻物は読んでもらうしかないかな。」
DM 「あ、ゼルギウスが読めること忘れてた。
『私が読みましょう。』

巻物には、かつてこの場所(鬼哭き穴)にはドワーフの小さな飛び領が、アンダーダークへ通じる通路を守るために置かれていたことを示してあります。
アンダーダークと言うのは、この大陸の地下に広がる、地上と同じくらいに広く多様な地下洞窟網の事です。
しかし、この任務に関する記録はあいまいです。
ドワーフ達は地下にあるものを地上世界の侵入者から護っていたのか、それとも地上世界を地下に潜む何らかの危険から護っていたのか、どちらとも取れる書き方になっています。

ちょっと引用しますと、『歌、歌う石の通路はいかなる犠牲を払おうと、守らねばならない。
皆々、少しも油断あるべきではない。 かの彼方のものは人の手に触れることがあってはならない。』と。」
バーン 「よく分からないけど、ダンジョン案内?」
アレクセイ 「そんな感じですね。」
バーン 「要するに、これをどこかの冒険者に売って金にするなり、自分たちで探検するなりってところだね。
当然、人に譲るようなつまらない真似はしたくないけど。」
DM 「まぁ、冒険に誘うようなものではないですし、よほどの好事家でもない限り買い取ってはくれないでしょう。」
ユーヌ 「鬼哭き穴に、アンダーダークへの通路があること自体、恐ろしいんだけど。」
バーン 「村の人たちはビビリそうだね。」
DM 「でも、ラットヴェンにしてみれば『そんな穴は見たことがない』だそうです。
前回の探索でもそれらしいものは見つかっていませんね。」
バーン 「でも、俺達は鬼哭き穴の半分も行ってないんじゃなかったっけ?」
アレクセイ 「最短ルートでクリアしたようなもんですからね。」
DM 「『昔のことだから、埋まってしまったのかもしれないな。』と、ラットヴェン。」
アレクセイ 「埋まったまま、出てこないといいですけどね。」
バーン 「一応、前回未探索の部分を中心に調査しておいた方がいいかもしれないな。」
アレクセイ 「賛成、賛成。」
バーン 「その前に、散った村の人たちを呼んでこないと悪いわけだが。」
アレクセイ 「あ、そうだった。」
  
<キングズホルムへ>
DM 「すっかり忘れてましたね(笑)。 そっちの仕事の話に行きましょうか。 改めて宿の中に入って、マリーが説明します。
その何人かが行った町と言うのは、”キングズホルム”という町です。
裕福で平穏無事な小さな町で、近隣のドワーフ諸氏族との交易を行い、ハーフリングの交易商人やジプシー達とも良好な関係を保って栄えています。
人口およそ1700人。 おおむね人間の村ですね。 ここから100マイル程の所にあります。」
アレクセイ 「100マイル(約161km)?!」
DM 「そう、結構遠いので。」
バーン 「歩くと5日目に到着ってところだな。」
DM 「マリーさんが用意したのは、名簿と書状ですね。」
ユーヌ 「俺達は知らせるだけでいいんだね?(DM「ええ」) 説得して連れてくる必要はないわけね。(笑)」
バーン 「たとえば、この人たちが村に帰ってくる護衛をしてくれ、と言うことならば、ずいぶん話は違ってくるんだけど。」
DM 「いや、できれば護衛して連れてきて欲しいそうです。」
バーン 「つまり、知らせて、帰る人を募って、キャラバンを編成して帰ってくればいいわけか。」
DM 「そうです。」
バーン 「やることがハッキリしたな。」
アレクセイ 「もう、向こうに定着しちゃった人は、連れて帰ってこなくていいよね?」
ユーヌ 「だけど、なるべく連れて帰ってほしいんじゃないのか? 人数が減ればその分だけゴブリンの攻勢が早くなることだし。」
DM 「『まぁ、できれば全員連れて帰ってほしいが…定着してしまった者は仕方がない。』」
バーン 「強制連行まではしなくていいんだな。」
DM 「そこまでは、さすがにできないでからね。」
ユーヌ 「なら、楽だ。」
バーン 「強制連行なら引き受けられないぞ。」
アレクセイ 「向こうで恋人を見つけてる人もいるかもですからね。」
DM 「『受けてくれますか?』」
バーン 「引き受ける。」
DM 「報酬はさっきも言ったとおり、1人頭50gpです。」
バーン 「ところで…(名簿を取り出して)この中の、リーダー格の人を何人か教えてくれないか?」
DM 「『この人と、この人。』その人たちに話をつければ、全員ついてくるだろうという話ですね。」
バーン 「名簿に印をつけておこう。 これさえ分かればなんとかなる…かもしれない。 あとはアレクセイの口車一つ。(笑)」
アレクセイ 「口車じゃなくて<交渉>と言ってほしいな。(笑)」
DM 「さて、8月22日の昼になっていますが、もう出発しますか?」
ユーヌ 「その前に確認したい事があるんだけど、この村を出て行った連中が、向こうで資産を作っている可能性は低いんだから、帰ってくるにも色々大変だろ?」
バーン 「だから、馬車とかがあったら貸してくれないかって?」
ユーヌ 「そうそう。」
DM 「『農作業用のものならありますが、それを貸し出すと…。』」
バーン 「老人や子供がいるかもしれないじゃないか。 それを貸してくれれば…。」
DM 「『いざとなれば、向こうで買ってください。』(笑)」
バーン 「だったら、その金よこせー!(笑)」」
DM 「それは、その時ということで。(笑) いくら必要になるかもわかりませんし。」
バーン 「全く、これだから貧乏な人たちは…。」
ユーヌ 「往復の食費は別途?」
DM 「マリーさんは少し悩んだ後、『ステン、どうだい?』と聞くと『ん、まぁ出せないこともないよ』と、道中の分は出してくれます。」
バーン 「それは助かるな。」
アレクセイ 「意外と長いんですよね、道中が。(笑)」
DM 「今から行くと、28日の朝に到着ですかねぇ。」
バーン 「100マイルだと分かってるのだったら、1日1マイルずつ強行軍すれば4日目の夜につくぞ。」
ユーヌ 「んー、そんなに無理しなくてもいいとおもうんだけどなぁ。 …そうだ、途中の宿場町で1日遊んでよければがんばるよ!(笑)」
アレクセイ 「そして、到着する日数は変わらないと。(笑)」
バーン 「なに、出発してしまえばこっちの物だ(笑)。 1日1マイルずつ強行軍するぞ。」
ユーヌ 「エー。(しぶしぶと出発する)」
  
8月27日夜、一行はキングズホルムの町へ到着する。
 
DM 「一応、オープニングみたいなものがありますので、読んで行きますか。」
 

ショベルが岩にあたって音を立てた。
ショベルを使っていた者は不機嫌そうに歯をむき出してうなった。
茶色い、毛むくじゃらの手を振って、しとつく雨のなかで上に目をやった。
その上から鋭い声。
「掘るがよい。手を休めるなら、きさまの皮を生き剥ぎにしてくれようぞ」

 穴の底にいる、茶色い毛むくじゃらな人型生物――“ヴァラグ”と呼ばれる種族の戦士から、上の声の主の姿は見えない。
けれど見るまでもなく、相手のことはわかりすぎるほどわかっていた。
すべすべした肌に絹の服を着た大馬鹿野郎だ。
ショベルが音をたてた。また石だ。
 ヴァラグはショベルを投げだし、酒の皮袋に手をやった。
一休みせねばやっていられなかった。
 と、そのとき。
頭上の暗闇から緑の球体が降ってきて、ヴァラグの手から酒の袋をはねとばした。
 ヴァラグは痛みと怒りにうなり声をあげ、手のやけどを、もう一方の手でおさえた。
目の前で、酒の袋は緑の液体にのまれて、影も形もなくなってしまった。
ヴァラグは上を見た。
すべすべした肌の魔法使いをにらみ、手にしたショベルをまるで斧のように構えて。
 そして彼は相手の目を見た。――ああ、その目のなんという恐ろしさよ。
 ヴァラグはふたたび地面の泥と石に向いあった。ヴァラグはふたたび地面を掘りはじめた。

 
バーン 「さっき冗談で言っていたことが、現実になりそうな気がしてきた。」
ユーヌ 「しかし、上からグリーンスライム投げる”主”ってのどうなんだか。(笑)」
DM 「と、いうわけで、君達はキングズホルムの町に到着しました。
山を見上げてなだらかな丘がいくつも連なり、その1つのふもとに、キングズホルムの町があります。
キングズホルムはこのあたりの他の町とおおむね同じように見えるが、一つ違ったところ…墓地があります。」
バーン 「ふむ。」
DM 「キングズホルムの墓地は町のそばの丘陵地帯、丘の上および地下に築かれており、数世紀の歴史を有すると。
まぁ、その墓地が町の特徴というような感じですね。」
バーン 「それはもしかしたら、フレイルが大活躍するってことだろうか。(笑)」
アレクセイ 「ということは、教会もあるってことですよね?」
DM 「教会もあります。 教会と言うか、クレリックが一人駐在しているという方が正しいですが。」
バーン 「まずは夜だし、情報収集がてら宿に行ってみようぜ。」
ユーヌ 「そうだな。」
 
<花かんむりとキャベツ亭>
DM 「宿はすぐに見つかります。 看板には『花かんむりとキャベツ』と書かれていますよ。 <花かんむりとキャベツ亭>ですね。」
バーン 「ちょっと、美味しそうな名前だな。 入ってみるか。」
DM 「店主はイアンという人間の男性です。 『いらっしゃーい!』と威勢のいい声で君達を出迎えてくれます。
(一行の風体を見て)『おや、冒険者かい?』」
アレクセイ 「冒険者? あああ、えーと…」
DM 「君達はどう見ても冒険者に見えますからね。」
アレクセイ 「自分としては、神殿のお使いだったつもり。 …だったんだけど、よく考えてみたら村からのお使いに変わっていたことに、今気づいた。(笑)」
バーン 「(店主に)一晩の宿をお願いしたい。」
DM 「『ああ、部屋は空いてるよ。 ゆっくり休んでくれたまえ。 飯はどうする?』」
バーン 「飯も頼む。 と言ってカウンターに座るか。 少し落ち着いてから動いてもいいだろ。
金を使ってからじゃないと、口は重いものと相場は決まってるからな。」
DM 「メニューとしてはそれなりで。 キャベツが美味しいですよ。(笑)」
アレクセイ 「それだったら喜んで注文。」
バーン 「キャベツのスープとか、いいな。」
DM 「食事は3sp、宿泊は5spです。」
ユーヌ 「合計7sp?」
バーン 「8spだ。」
DM 「8です。」
ユーヌ 「騙されなかったかー。(笑)」
アレクセイ 「じゃあ、きりがいいように2sp余計に払って、エール酒を注文。」
DM 「2sp? ここでは1ガロン出てきますよ。」
アレクセイ 「あれー、そんなに?!(笑)」
バーン 「じゃ、ご相伴にあずかるか。」
ユーヌ 「ごちそーぅ♪」
アレクセイ 「4人でも飲みきれないような。(笑)」
バーン 「1人1リットル飲まないと。(笑)」
アレクセイ 「そっか、こんなに買えるんだ。 知らなかったなぁ。 …実は飲んだ事ないんだけど。(笑)」
DM 「エール酒を前に盛り上がる君達に、イアンが話しかけてきますよ。
『あんたたち、こんなところに何しに来たんだい? 墓を見に来たのか?』」
バーン 「まさか(笑)。 塚ふもとの村から、この村に移住してきた人がいると思うんだが。」
DM 「『あーあーあー、来た来た。 しばらく前に。
ヤーリング一家という、大きな牧場主の所に皆お世話になっているようだ。』」
バーン 「それは、ここから近い?」
DM 「『すぐ近くさ。 …ただねぇ。』」
ユーヌ 「…ただ?」
DM 「『最近そのヤーリング一家が…墓地に行ったまま戻ってこないんだよ。』」
ユーヌ 「最近って、具体的には?」
DM 「二日前。」
バーン 「そのヤーリング一家というのは、何人いるの?」
DM 「3人です。 ただし下男下女も雇っているので、大きな家なんですがね。」
バーン 「その3人が、何らかの事情で墓場に行ったわけだ。」
DM 「家に死人が出たので、葬りに。」
バーン 「ところが、そのまま戻ってこないと。」
DM 「ええ。 『普通はその日のうちに戻ってくるもんなんだがねぇ。』」
バーン 「誰も墓場に夜までいたいと思わないだろうからな。 で、塚ふもとの人たちが一緒に行ったりはしていない?」
DM 「それはしていないですね。」
アレクセイ 「捜索の人とかは出ていないんですか?」
DM 「『行ったんだが、まだ戻っていない所をみると、何かあったと考えるべきだろうな。
ちょうど気にかけていたところさ。』」
バーン 「捜索の人も怪しいと思った方がいいかもな。」
ユーヌ 「んー。」
DM 「『もし、よければあんたら…探してきてくれないか。 礼金は弾むよ。』」
バーン 「そうだなぁ。 だが塚ふもとの人達の安否を確認してからかなぁ。」
ユーヌ 「だが、雇い人であるヤーリング一家の人の承諾がなければ、連れて帰れないだろ?」
バーン 「そりゃ、そのとおりなんだが、安否を確認しなくていいのか?」
ユーヌ 「その塚ふもとから来た人たちも、今困ってる所じゃない?」
DM 「『話を受けてくれるということであれば、詳しい話もするし、何人か連れてきたい連中もいる。
塚ふもとから来た人達の代表も呼んで話をしたいんだが。』」
バーン 「そうしましょか。 基本的には受けるしかないんだしな。」
アレクセイ 「無断で連れて帰るわけにはいかないですからね。」
バーン 「プレイヤー発言で悪いけど、いやな連中のニオイがするし、冒険者魂が騒ぐ。」
アレクセイ 「それに墓場で行方不明とあってはねー。」
バーン 「クレリックとしては、黙ってられないか。(笑)」
 
1時間後、村の主要なメンバーと、農場で働いていた塚ふもと住人の代表者が酒場に集まる。
 
DM 「イアンは一応この町の町会議員を務めていますので、村の主要な顔ぶれとも面識があるようです。
ちなみに、町会議長としてフョードル・ランドルフという人間の男性の貴族(アリストクラート)がいるんですが、今は仕事の為不在です。
それから、この町の民兵隊長で人間の女性のミア(ウォリアー4レベル)。
ドワーフの商人でキングズホルム雑貨店の店主であるグラン・スタウトブレイス(エキスパート3レベル)。
彼も町会議員の一人です。 それに塚ふもとの代表者ですね。」
バーン 「イアンと、ミア、グランと塚ふもとの代表者、それに俺たちか。」
DM 「さて、もう一度状況を説明しますと、二日前ヤーリング一家が墓場に出かけて行った。
家に死人が出たので、墓場の奥の霊廟に葬りに行った。
ところが、帰ってこない。 下男下女がそれを届け出たので、町の番兵2人を探しに出した。
これが、また戻らない。 そんなわけで、ミア隊長はこれ以上番兵を派遣することに二の足を踏んでいる。」
バーン 「そこへ、帰ってこなくても大したことのない連中がやってきたと。(笑)」
DM 「一家の主はモーガン(父)、デジレ(モーガンの妻)、ティラ(娘)。
死んだ人と言うのは、モーガンの父親のグナーです。
消息を絶った番兵のうち、1人はドワーフの男、ドルナル。 もう1人は人間の女、ジーラ。
いずれもミア隊長が仕事上信頼をしている、訓練を積んだウォリアーでした。
腕前の方は専業の兵士や傭兵に比べれば劣りますが。」
バーン 「ふむふむ。(メモ)」
DM 「『我々の記憶にある限りで、このような事が起きたのは初めてだ。
君達が霊廟に行き、何が起きたかを探索して突き止めてくれるなら、1人頭50gpの報酬を払おう。』」
ユーヌ 「んー。」
DM 「『どうだい?』」
バーン 「まぁ、物事の中身によってはもう少しということならば、いいよ。
正直50円で命をかけることになったら、ちょっと辛いよなぁ。(ユーヌの方をみながら)」
ユーヌ 「まぁ、解決してくれって言われてないんだから、50で受けていいんじゃないかな?」
バーン 「(村の代表達に)解決したら別の話ということで、いいかい?」
DM 「『そうだな。 もし霊廟を汚したものがいるならば、そいつらを捕まえるか滅ぼしてくれれば、追加で5倍の礼金を払おうではないか。』」
バーン 「そういう事を、早く言え。(笑) 調べるだけで50、解決で5倍ね。」
DM 「ええ、合計1人頭300gpになります。」
アレクセイ 「へーっ、金額の交渉ってやるものなんだ。 受ける気満々だったから気にならなかった。(笑)」
バーン 「さすがに50は安いと思ってなぁ。」
ユーヌ 「村人に手紙を渡して連れて帰るだけでも50gpもらえるんだぜ。」
アレクセイ 「そっちは命の危険はなかったんですよね。」
バーン 「まぁ、多分。」
アレクセイ 「多分。(笑) しかし、墓場か。 僧侶と言う立場上『怖い』とは言えないんだよね。」
ユーヌ 「『アンデットは怖いんですー!』って?」
アレクセイ 「あれ、グシャグシャしていて嫌なんですよ。(笑)」
バーン 「さて、塚ふもとの人にも聞いてみるけど、これでいいのかな?」
DM 「『ええ、我々には何ともし難く…モーガンさんが戻ってきてくれない事にはね。
モーガンさんもデジレさんも親切だし、ティラちゃんもいい子だからね。』」
アレクセイ 「慕われてるんだ。」
DM 「そうです。」
バーン 「ならよかった。 もっとひどい事になってるかと想像してたよ。(笑)
ところで、行方不明になっている5人の外見上の特徴を教えてもらえるか?」
DM 「ええ、説明してくれます。」
バーン 「(紙を取り出して)その説明を元に絵を描いてみるぞ。」
アレクセイ 「(横から覗き込んで)お、バーン上手い。」
バーン 「最近練習してるからな。 まだ不慣れだけどモンスター図鑑とか作り始めてるし。」
アレクセイ 「後半に行くほど上手くなっていくんだ、きっと。」
ユーヌ 「あとは墓地の配置図と、勝手に墓地の霊廟を開ける権限と、まぁ、中のものを持って帰っていい権限はいらない事にしておくか。(笑)」
DM 「それ、どこまで口に出すんですか?(ユーヌ「全部」) 『ま、まぁ、侵入者の持ち物を持ち出すのはいいが、霊廟の中の物を持っていかれるのはちょっと…。(汗)』」
バーン 「そんな事はしないさ。 副葬品とか、あるんだろ?」
DM 「ええ。」
バーン 「持っていかないよ。 手つけないよ。」
ユーヌ 「ああ、そんなものには手をつけないさ。 ただ俺達は善意の第三者と言う…」
アレクセイ 「ちょっと、眉をひそめて聞いてますよ。(笑)」
バーン 「怪しいよな。(笑)」
アレクセイ 「霊廟には鍵がかかってたりするんですか?」
DM 「します。 鍵を持っているのは町の番兵全員と、イアンをはじめとする町の有力者。」
アレクセイ 「1個借りていかないと。」
DM 「入口までだったら、ミア隊長が同行します。 案内も必要でしょうし。
ちなみに、霊廟に葬られるのは町の名士だけで、大抵の者は霊廟よりも北の丘の麓にある、地上の墓地に葬られます。」
バーン 「てことは、霊廟の中には棺桶が並んでいるわけだ。 いやーな予感がするな。」
アレクセイ 「ううっ。 その時には仕事しないと。」
ユーヌ 「確認だけど、この2日間には他に霊廟に収められた人はいないわけだよね?」
DM 「ええ、いないです。」
ユーヌ 「その5人以外には入っていない事になっている?」
DM 「その筈です。」
ユーヌ 「おっけー。」


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