山形でTRPGやっちゃうよの会
D&D4版セッション 第3回
【スペルガルドの笏塔】

 

前回のプレイから約2ヶ月。
そろそろ前回の内容も忘れた頃に、第3回目セッション!
ちなみに、この日DMをやっている私そめいFは、昼はD&D4E(このシナリオ)夜はSW2.0のオンラインセッションでマスターをしていたりします。
さすがに1日2マスターはしんどかった。 今は反省している。

今回はラルヴァートのプレイヤーが休みだが、新プレイヤーさんの参入で、バランスも取れている。
その新プレイヤーさんのキャラクターは、ドワーフの僧侶(バハムート信仰)。 さて、どうなることか。
 
DM 「それでは、第3回目のセッションを始めます。
おさらいとして、第1回目はダンジョン探検のシナリオをやって…」
ファーレン 「様子が変だから見て来て、と言われて見に行ったら、案の定アンデットだらけでした。(笑)
怪しい奴らが、怪しい力を得る為に、怪しい儀式をしていました!」
DM 「で、その怪しい奴らの事を調べる為に、前回はラウドウォーターの町へやってきました。
ここに優秀な占い師がいるという話を聞いて訪ねてきたんですが、実際にはもっと東の遺跡にいると言う事だった訳です。」
シジス 「レイディ・サハレルって名前だったんですね。 ゴーストっぽいみたいな話がありました。
『東の遺跡で人間じゃない、スペルガルド地方に行く』と前回書いたメモが。」
リディア 「うんうん。 そう書いてる。」
DM 「そうなんですよね。 ラウドウォーターの町よりも、さらにずっと東にある、スペルガルドと呼ばれている要塞の遺跡。
そこにレイディ・サハレルが出現するらしいと。」
ファーレン 「あと、お嬢様がついてきてるんだよね?」
シジス 「エミリアさんですね。 ネルカレンの領主の孫娘の。」
リディア 「サブクエストに、エミリアを守れって書いてある。」
ファーレン 「そのエミリアさんが、領主の名代として来ているんだ。」
DM 「うんうん。 皆さんは、その護衛に雇われたわけです。
本当ならばラウドウォーターで占い師に会って、すぐに帰る予定だったところが、当初の予定よりもはるかに危険な旅になってしまっていますが。」
シジス 「夜中にヴァンパイア・スポーンの人裂き魔に会ったり。」
DM 「あれは、ヴァンパイアによって作られる雑魚でしたけどね。」
シジス 「と言う事は、近くにヴァンパイアがいるわけですね。分かります。(笑)」
リディア 「これから向かう予定の修道院が、ヴァンパイアの巣窟になっているんじゃないかという疑いがあるのよね。」
シジス 「と、いうわけで、僕らは修道院の前にいると言う事いいんですかね?」
DM 「はい、君たちはダンジョンならぬ、遺跡の前にいる!(笑)」
ファーレン 「隊商のメンバーが倒れてたりとか!(笑)」
DM 「ありません。(笑)」
リディア 「隊商とは無事にすれ違ったけど、中の人がそのままだという保障はないんだよね。(笑)」
シジス 「いや、僕ら昼間にすれ違いましたよね?」
DM 「ええ。(笑)
さて、問題の修道院は、スペルガルド遺跡の入り口にあるわけですが、この遺跡は丘の上の台地にあることもあって、今いる下の位置からでは、その全容は見えません。
薄く雪が積もった修道院の屋根と、塔のようなものが見えるだけですね。」
リディア 「落ちた都市が近くにあるんだよね?」
DM 「ですです。 あと、ここも太古の要塞の遺跡ですので…」
ファーレン 「お宝探しの冒険者に人気があると。」
DM 「そゆことです。」
シジス 「ここで様子を伺っていても仕方ないので、いきますか。」
リディア 「いやー、やっとつきましたね。」
ファーレン 「休めるところでも探しましょうか。」
DM 「この修道院が、宿泊施設にもなってるんですよ。 遺跡を探索する冒険者達は、ここに宿を確保する事が多いみたいです。
さて、修道院の扉を開けると、暖かい空気が君たちを包みます。
扉を入ってすぐに広間があり、その向こう正面に、火のともった暖炉が見えます。
皆さんが入ってくると、一人の壮年のモンクがそれに気付いて、『ようこそ、冒険者の方々。』と、慣れた様子で出迎えてくれます。」
ファーレン 「とりあえず、3人とお嬢様を護衛が合計3人。 …今日プレイヤーのいない、ラルヴァートは?」
DM 「『邪悪なドラゴンの気配が!』と言って、先に遺跡に入ってしまいました。(笑)
そして、今回から加入のルート君は、この修道院にいるものだと思ってください。
ただ、まだ合流していないと言う事で。」
ルート 「はーい。」
シジス 「では、(モンクに)1晩の宿…もしかしたら、いっぱいになるかもしれないが(笑)、を頼みたいのだが。」
DM 「『当修道院では、1日1GPでお部屋をお貸ししております。』(シナリオに書かれたマップを見て)これって、個室なんだろうなー。」
ファーレン 「いやいや、冒険者として、個室は嫌なんだけど。(笑)」
リディア 「個室にはいい思い出が無い。(笑)」
DM 「じゃあ、マップに書いていないけど、2階には大部屋もあるってことで。」
シジス 「もう、2部屋を10日間キープしてしまおう。」
DM 「ええ、でも食事代も入っているので、料金は1人1GPで変わりませんよ。」
シジス 「一人10GPずつ気前よくだしちゃおう。」
ファーレン 「飲み物も頼んじゃおう。」
シジス 「では、食事をお願いしたいのだが。」
DM 「『では、食堂へご案内します。』 入り口入ってすぐが応接室、その向かって右側が食堂です。
40人もの座席とテーブルが用意された、かなり立派なものですよ。
応接室とも繋がっているので、暖炉の傍がいい人は、そこまで食事を持っていって、くつろいでいるようです。
中には応接室のイスに深く腰掛けて、武器を磨いている人達や本を読んでいる人達もいます。」
ファーレン 「『今度の冒険はもうかったぜー』みたいな感じ?」
DM 「そんな感じです(笑)。 あと、『彼女に会えたか?』みたいな。
ルートは、その応接間の暖炉の前でくつろいでいると言う事で。」
ルート 「はーい。 他に仲間はいないんですか?」
DM 「ええ、1人ということで。」
ルート 「だと、1人でこの遺跡を探索するのは命取りだよな。 求人の紙で貼っておくか。」
ファーレン 「経歴とか、得意技とかがかいてあるわけね。」
リディア 「こっちも1人いなくなっちゃったし、そういう紙には目が行くよねー。」
ファーレン 「3人パーティで、指揮役がいないんだよね。」
シジス 「それは、危険だな。」
リディア 「1人、クレリックの人が仲間を募集してるよ? と、みんなに貼り紙を見せる。」
ファーレン 「もしかして、スペルガルドに慣れてる人?」
ルート 「いやぁ、慣れている人は2レベルでとまっていないと思う。(笑)」
リディア 「とりあえず、声をかけてみます?」
シジス 「じゃあ、リディアさん、お願いします。」
リディア 「談話室を見回して、『ルートさーん』と呼んでみる。」
ルート 「『うぁぁーい』と、言ってウォーハンマーを振り回して合図(笑)。」
リディア 「ノリが軽い。(笑)」
シジス 「突然近くでウォーハンマーを振り回されて、近くの人が『うぉ、あぶねぇ! バカヤロー、気をつけろ!』とか。(笑)」
リディア 「ちょっとこの紙を見かけまして。 お食事でもしながら、お話しませんかー?」
ルート 「おお、ありがたいありがたい。 みたところ、あんた方も冒険者みたいだな。」
リディア 「お話は、落ち着いてご飯を食べながらしましょう。 と、食堂に行って。」
DM 「シチューとワインが出ますよ。 ワインはこの修道院で造られたものだそうで、いい香りがします。」
シジス 「おお、それはなかなか。」
リディア 「カクカクシカジカで、この遺跡に探し物というか、人探しにきたんですよ。
あなたも、私達のパーティに加わっていただけませんか?」
ルート 「それは願ってもないこと。 私も冒険に出たのはいいんだが、前の仲間と、ちょっとケンカ別れしてしまってな。」
リディア 「へー、どうしてケンカ別れしたんですか?」
ルート 「クレリックだと名乗っていたら、向こうはてっきりモラディンだと思っていたらしい。(一同笑)」
シジス 「ドワーフだからなぁ。」
リディア 「(聖印を見て)あれ、バハムーチョ大先生だ。と心で思ってる。」
ルート 「ドワーフが全てモラディンだと思ってもらっては困る、と言ってバハムートの素晴らしさを得々と語りましょうか。(笑)」
リディア 「なるほど、それでケンカになったのね。 宗教上の理由かぁ。 それくらいならいいよね?」
ファーレン 「宗教上の理由…この前の(ラルヴァート)よりも酷くなければ。(笑)」
リディア 「私達も、つい最近までバハムートの司祭の方と旅していましたし。」
ファーレン 「ドラゴンの噂を聞いて、行っちゃったけど。」
リディア 「きっと、前回すれ違った隊商の人から『山でドラゴンを見た』とか吹き込まれたんだよ。(笑)」
DM 「『こうしちゃいられない!俺は1人でも行くぜ!』といって、本当に1人で行ってしまったわけですね。(笑)」
シジス 「まぁ、そんな事があったので、我々としても困っているのでね。」
ファーレン 「そんなわけで、あっという間に面接だけでOK。」
リディア 「実技は本番で。(笑)」
シジス 「ちなみにボクは、シジスと言います。 ソードメイジで、見ての通りジェナシです。」
ファーレン 「ソードメイジって、3.5版だと何になるんだろう?」
リディア 「スペルソードあたり?」
DM 「防御役なので、堅いですけどね。」
ファーレン 「でも、まぁ、これで4人パーティだ。 お嬢様はここに残っていてもらったほうがいいよね?」
リディア 「我々が探して、見つけたらこっちで質問するとか。」
DM 「さすがに、ついていくと邪魔になりますからね。『私はここで待ってますよ。 よろしくお願いしますね、ファーレンさん。』」
リディア 「いつの間にファーレンとラブラブに…?(笑)」
DM 「いや、ファーレンが話を振ってきたので。(笑)」
ファーレン 「さて、まずはレイディ・サハレルを探しますか。」
リディア 「その前に、ルートは知らない?」
DM 「知識判定してもらいましょうか。 歴史で。」
ルート 「今回は、特に選んだ技能でなくても振れるので、20ですね。」
DM 「ルートが知っている情報としては、この遺跡の何処かにランダムに現れて、そこに居合わせた人に予言を与えてくれる存在だそうです。」
ルート 「ランダムなのか。(笑) お嬢様とか、案内しないといけないんじゃあ?」
シジス 「会うだけ会って、予約を取り付けるという事だけでもしなければならないんじゃないですか?」
リディア 「できるんですかねー、予約?」
シジス 「いやぁ〜、そりゃあ…」
リディア 「それも、会ってみないことには分からないか。 そういえば、さっきのモンクさん(アレンディ)に聞いてみようかな。
私達、ちょっと依頼人のご事情でレイディ・サハレルを探しているんですけれども、あなたは何かご存知ありませんか?」
DM 「『もちろん、色々と存じておりますよ。 ここにこられる皆さんが、話をしていってくれますからね。
それに、この修道院が出来たのも、そもそもレイディ・サハレルが関係しているんですよ。』」
ファーレン 「なんと? 是非教えてください! この寺院の成り立ちとか。」
DM 「『では、お話しましょうか。』といって、皆さんを暖炉の前の席に案内します。
『約40年前、クリオンという男が、ここでレイディ・サハレルと偶然出会いました。
そこで彼は、彼女から何事かを告げられた事がきっかけとなり、この修道院の建設を始めました。
その何事か、というのは詳しく分かっておりませんが、”クリオン語録”という書物に、その一部がまとめられております。
その語録も、内容が定かではない、予言や暗号のようなものが組み合わさった形式で伝わっておりますので。』(ハンドアウトを渡す)」
シジス 「(ハンドアウトを読んで)なんだ、これは…これは、見せてもらったと言う事でいいんですよね?」
DM 「ええ。 キャラクター達も見ていると思ってください。
それに、これにはいくつかの写本もあって、修道院の外にも持ち出されているそうです。」
シジス 「ちょっと読んでみましょうか…。 『風雨にさらされた、太古の石に囲まれて、フェイリムが飛び交う空の下、貴族が眠る墓の下に、ネザリルからはるかなる時を越えて、わが師に未来は、過去の鍵をなげかけた。』
 
クリオン語録の一部を、以下の通り記載。全部書くとやばそうなので、一部だけ。
 
シジス 「クリオンがレイディ・サハレルにあったときの事が書いてあるのは分かりますが、内容はさっぱりですネェ。」
ファーレン 「後になってみると、『あの事だったのか!』ってわかるんじゃね?」
シジス 「きっと、そんな感じですね。」
ファーレン 「レイディ・サハレルが、クリオンに予言を与える代わりに、何か仕事を依頼したってのは分かった。」
シジス 「なんか、パズルっぽいなぁ。」
ファーレン 「サハレルの破滅を見た、か。 これはサハレルがもたらす破滅なのか、サハレル自身の破滅なのか。
サハレルって他に、なにか意味あるんだっけ?」
DM 「前回の情報だと、サハレルがここの要塞の主だったので、この要塞をサハレルガルドと呼ぶ事もあったそうです。」
ファーレン 「はーん。 あとは、柱を何かにはめる…か。 なんか、見えてきた気もするなぁ。」
リディア 「とりあえず、遺跡を歩いてみたいよね。 あと、実際にどんな質問をしたいのか、お嬢様から聞いておかないと。」
DM 「前回も話に出ましたので、『カクカクシカジカ』でいいですよ。
それから、語録を前に皆さんの様子を見ていたアレンディが、『この遺跡では、レイディ・サハレルの気を引く為に、遺跡の修復をしている者も多いのですよ。 なんでも、遺跡を修復していると、彼女に出会える率が高いのだそうですよ。』」
シジス 「何、それって俺らも修復するって事? それは冒険者の仕事じゃないだろう。」
リディア 「冒険者の仕事として、ついでに探索したいよね。」
DM 「遺跡の中は、こんな感じです。 (スペルガルド一帯のマップを出す。)」
ファーレン 「塔は2つあるのか。」
DM 「片方は、中の部屋が露出するほど壊れてしまっているので、タダの廃墟扱いですね。
もう一方の塔は、近くに寄った冒険者の言によると、何者かが占拠しているらしい。」
リディア 「フーン。」
ファーレン 「さっきの語録だと、柱が6つという記述もあったけど、塔は2本だけなの?」
DM 「昔から2本だけですね。」
シジス 「搭と柱は別物のようですね。」
ファーレン 「この壁みたいなのは何?」
DM 「昔の城壁だったところです。 殆どは崩れて倒壊してしまっているんですが、北側の城壁はある程度形を残していて、半分くらいは修復もされているようですよ。
遺跡にはコボルトやダーク・クリーパーなどのモンスターもいて、彼らも修復を…」
ファーレン 「ダーク・クリーパーって何?(笑)」
DM 「〈魔法学〉でどうぞー。」
シジス 「あ、30だ。 MMみていいすか?」
DM 「どうぞ。 MM134ページで。」
 
ダーク・クリーパーはシャドウフェルの住民であり、常に黒尽くめの衣装を着ている。
レベル4の遊撃役で、倒すと爆発して周囲の敵を盲目状態にする、機会攻撃に強い、戦術的優位を取りやすいといった、厄介な敵である。
  
シジス 「頑健か意思狙いだな。 反応狙いは損かと。」
DM 「コボルトも一応判定してください。 〈自然〉で。」
シジス 「あ、20が出た! マスターの時に出ろよ、俺。(笑)」
ルート 「マスターの時に出たら、それはそれで問題かと。(笑)」
DM 「パワーまで分かりますね。 どのコボルトも、マイナーアクションでシフトできたりします。
中には仲間のコボルトを強化できるやつもいるみたいですよ。
修道院での話では、竜鱗盾のコボルトがいたと言う事です。」
シジス 「ドラゴンシールド・タクティクスの奴らだ。 シフトして離れようとしても、コボルトたちが即応・対応でついてくるんですよ。」
DM 「密集して戦っていると強い奴らですので、よろしく。」
シジス 「さて、とりあえず、適当に歩いても仕方ないので、方針を決めましょうか。」
ファーレン 「遺跡の何処かを占拠して、修復でもする?」
DM 「そうですね、修道院に頼らずに、自分達で一角を占拠してキャンプを張っている冒険者達は、いるようですよ。
ただ、遺跡にはモンスターもうろついているので、危険ですけどね。」
シジス 「私的には、真ん中の笏塔が怪しいと思うんですけどね。(笑)」
リディア 「どちらにしても、キャンプを張らなくていいんじゃない? 修道院から塔までだって、500メートルくらいしかないんだし。」
ファーレン 「あ、意外と小さいんだ。」
DM 「修道院にいかない冒険者達は、他と馴れ合いたくない人みたいですね。」
ファーレン 「お宝でたら、独り占め、と。」
シジス 「それに、サハレルが昼間に出るとも限りませんからね。」
DM 「少なくとも、修道院にサハレルが出たという記録はないです。」
シジス 「…とりあえず、笏塔行ってみません?笏塔。 唯一の残った建物ですし、何かヒントがあるかもしれません。」
リディア 「崩れた塔も気になるしね。」
シジス 「そのへんの観測が、当面の目標ですかね。」
ファーレン 「別の冒険者がいたら、ヘコヘコして情報を聞くって事で。」
シジス 「そうですね。 万策尽きたら、その辺にキャンプ張って、直したらいいじゃないですか。
あまり、長居するわけにも行きませんからね。」
リディア 「塔に突撃してみてもいいかもね。 何者が占拠しているのか知らないけど。」
シジス 「ちなみに、笏塔なにかのいわれがあるんですか?」
DM 「太古の遺跡であるくらいしか、わかりませんね。
それから、その塔に近づくと、上から矢とか石が降ってくるそうですよ。
中には蜘蛛に襲われたと言う人も。」
リディア 「うわ。(笑)」
シジス 「じゃあ、笏塔に行って見て、どんな様子なのか調べた後、その辺をうろついて、冒険者から情報収集。
とりあえず、1日目は観光気分で。」
リディア 「そうそう。(笑)」
 
方針が決まった一行は、ひとまず修道院にいる他の冒険者や修道院の人々に挨拶をしに行く事に。
 
DM 「修道院のスタッフは、アレンディさんが紹介してくれますよ。
まず、サール・ガルジェングリン。 ドワーフのキャラバンを編成している人で、7〜10日に1回の割合で隊商を出している。
本拠地は町ではなく、此方に置いているようです。
ウィスキーやワインの醸造の担当もしている。」
リディア 「酒蔵担当?」
DM 「酒蔵担当その2です。 酒蔵担当その1は、シスター・シェラ。 若い女性のヒューマンです。
彼女は行方不明の兄弟を探す為に、予言の導きを求めて6年前にウォーターディープからやってきました。」
シジス 「6年前…! 6年も探してるのか。」
ファーレン 「そんなにかかったら、キツいな。」
DM 「まだサハレルには会えていないですが、彼女は既にサハレルと会うことを諦めてしまっているので、積極的には動いていないんですよね。
最初は頑張って探していたようですが、なかなか会えず、いまはアレンディの活動に協力しています。」
リディア 「日本の漫画だと、これで実はアレンディさんが好き、とかいうオチがつくんだろうケド。(笑)」
DM 「そうですね(笑)。 地下醸造所の監督をしています。 ただ、1口を超えて”試飲”する事は滅多に無いそうです。」
ファーレン 「うーん、なんでそんなに細かく決まってるんだろう。(笑)」
シジス 「多分、そんなに気にしなくてもいいと思いますよ。 そこまで決まっているのが、大体相場なので。(笑)」
DM 「あとは、ブラザー・ターナゴール。 赤毛の男性です。 この人は遺跡や修道院の補修をやっています。」
ファーレン 「普請奉行ね。」
DM 「あとは、ヤニック・ヨハストラ。 この人はスタッフではなく、ここにしばらく逗留している探検者です。
弱小貴族の出なんですが、息子達の争いを調停する為にスペルガルドにやってきて、占いを求めているわけです。」
シジス 「こんなところにくる腕っぷしがあるのなら、自分で何とかならないんだろうか。(笑)」
DM 「人には色々事情があって(笑)、もう1年もここにいるんですよ。
で、ターナゴールと一緒に、修復作業に参加していると。」
リディア 「なんだか、情けないナァ。(笑) こんな人ばかり?」
DM 「今のところ。(笑)」
リディア 「もしかして、深刻な問題じゃないと出ないのかなー。」
ファーレン 「心のどこかで諦めていたら、ダメとか。」
シジス 「単純に、何かトリガーがあるのかもしれません。」
DM 「あとは、若いディーフリングのラリオ。 自分の家族に呪いをかけられてしまって…」
リディア 「ティーフリングなら、呪いくらい自分で…(笑)」
DM 「ティーフリングである事自体が呪いなんだそうですよ。(笑)
但し、彼自身は自発的にのろいを受け入れて、ティーフリングになったクチです。
でも、家族も一緒にティーフリングにされてしまい、それを元に戻す方法はないかと、彼女を探しているわけですね。
もう、探し続けて6ヶ月になるそうです。

最後に、最近やってきた若い女性のハーフリング、”鶫の”ミレック。
この人は、はるか昔の莫大な財宝が、無防備に置かれている場所を探しているんです。」
リディア 「この人はダメそうだ。(笑)」
ファーレン 「うん、コイツはダメだ。」
シジス 「なんでお前らが判定しているんだ!(笑)」
DM 「そんなこんなで、夜になりますよ。」
リディア 「じゃあ、ヤニックさんと、ラリオくんと、ミレックちゃんに、この中に要注意冒険者がいないか?と聞いておきたいんだけどな。
モンスターよりも、人が気になる。」
DM 「ヤニックから行きますか。」
リディア 「もじもじと、か弱い女の子風で。」
DM 「貴族の紳士ですからね。 まず、〈交渉〉判定をどうぞ。」
リディア 「17。」
DM 「十分です。 『やぁ、冒険者のお嬢さん。 あなた方もレイディ・サハレルに会いに来たのですか?』」
リディア 「あのー、私達のご主人様の依頼で、掲示を頂きにきたんですぅ〜。
で、私達が探しに行かなきゃ行けないんですけど、この中にいる気をつけないといけない冒険者の方々とかがいないか、先輩の方々にお聞きしたいと思いまして〜。
と、よくもまぁ、あんなに変われるもんだ、と思うくらい変わって聞いてます。(笑)」
DM 「『うむ、この修道院にいる方々は、油断のならない人達ではあるが、さほど警戒するような顔ぶれではない。
真に警戒すべき者達は、遺跡の中にキャンプを作って、それぞれのナワバリのようなものを造っている。
たとえば、カル・クルーソロ。(マップを示して)このあたりだ。』
彼は中年のヒューマンで、2年前からスペルガルドにいるそうです。
人を信じられない上に、欲が深い。」
リディア 「それは、パーティなの?」
DM 「パーティよりも規模が大きいですね。 キャンプを訪れる者はだれでも盗賊か、良くてもライバル扱いしてしまう。
過去に軍隊にいた経験があるそうで、彼自身も腕が立つらしいですよ。
数週間置きに町に戻って、補給物資などを調達して帰ってくるようですが、常時20名程度の規模は維持しています。」
ファーレン 「ベテランって奴だな。 スペルガルドの。」
DM 「『もう一つ、気をつけなければならないのは、バナックのキャンプだ。』(マップを示して)この城壁の下辺りに居を構えています。
ドラゴンボーン種族のバナックなんですが、種族の中でも、かなりの名士らしいですね。
ここにきている理由が、”可能性のある配偶者候補の中で、誰が最も価値があるか”知る為。」
ファーレン 「そんなに嫁さん候補がいっぱいいるの?」
DM 「ええ、2桁いますよ。(笑)」
リディア 「家の為かもしれないよね。 あと、ヨメをもらいたくない為の時間稼ぎとか。(笑)」
DM 「動機自体は危険ではないんですが、最近レヒディ・サハレルに会ったと言われている者を拘束したとかいう話があります。
もしかしたら近寄ると拘束されるかもしれないと。」
シジス 「下手にレヒディ・サハレルに会ったと言いふらしてもやばいわけですね。」
DM 「そういうわけですね。 『役に立てたかな?』」
リディア 「ありがとうございました♪ とても勉強になりました〜。 もしも遺跡であってもよろしくお願いしますね。(ニコニコニコニコ)
…愛想を振り撒いてきた。」
シジス 「スマイル0円ですからね。」
リディア 「うん。」
ファーレン 「おれはターナゴールさんに会ってみようかな。 修復やってるんだよね?
それって、1人でやってるの?それともアシスタントを雇って? それとも、人足を雇って大規模にやってるの?」
DM 「『ん、まぁ、1人だな。』
基本は、彼が1人でコツコツやってるんですけど、修道院で手が空いている人がいると、誘って手伝わせたりもします。」
ファーレン 「ほー。」
リディア 「人が沢山いると、それだけ自分が質問できる確率が減るもんね。」
DM 「ええ、要塞の修復自体が目的ではないので。 サハレルの感心をひくとされる、修復作業を続けていられればいいんです。
修道院に関しては、別ですが。
で、彼は屈強な男でして、石工用のハンマーで、修復の邪魔をするモンスターを叩きのめす事もあります。(笑)」
ファーレン 「それって、遺跡の中に、修復が終わった安全地帯があるってこと?」
DM 「実は、修道院の周りだけです。(笑)」
ファーレン 「あぁー。 そういえば、修道院が襲われる事ってある?」
DM 「『ない事も無いが、少ないな。』」
ファーレン 「なるほどなー。」
シジス 「さて、ボクはシスター・シェラに酒をたかりに行きたいですね。(笑)
『ここのお酒は、素晴らしそうですね〜。』」
DM 「『そうでしょうそうでしょう。 丹精込めて醸造していますからね。』」
シジス 「こんな奇妙なところで醸造と言うのも、おかしな話だとは思うのですが、何か理由があるんでしょうかね?」
DM 「『まぁ、具体的にはですね、補給のキャラバンの帰りの馬車を、空で返すわけにも行きませんので。 遺跡で財宝が見つかる事は、もはや稀ですし。』」
ファーレン 「名産品を無理やり作ったんだ。」
シジス 「別に、いわれがあるわけではない? レイディ・サハレルの指示とか。」
DM 「『そういうわけではないですね。 ただ、はじめたのはクリオンです。』」
シジス 「ほほー。 じゃあ、私も帰る時には、お土産にこのスペルガルドワインでも、買って帰ろうか。」
DM 「『ありがとうございます。』値段は普通のワインと同じね。」
シジス 「帰る時のつもりだったけど、1本くらい買っていってもいいかな。」
リディア 「遺跡で会う人の口が、滑らかになるかもしれないよ。」
シジス 「そうですねぇ。 一応、買っておきましょうか。」
DM 「そうやってワインの話をしていると、シェラが『あなたも、レィディ・サハレルに会いに?』と聞いてきます。」


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