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その部屋にいた翼を持つ蛇達は、天井付近からムササビのように滑空して襲い掛かってきた。 大きく裂けた口が開き、長い牙がのぞく。
刹那、アレクセイの盾に巻きつけられていた緑風茨が青々とした色を失い、早送りでも見るかのように萎れて行く。
(これは…毒?)
緑風茨は毒に敏感に反応する植物だ。 蛇が毒を噴射しようとしていることを察したアレクセイは盾を前に掲げ、息を止める。
その行動とほぼ同時に、蛇の吐いた毒のブレスが一行を覆った。
間一髪で毒をかわしたアレクセイに、ユーヌの声がかかる。
「な、役にたっただろ?」 「ええ、いたずらされた分、元は取れたみたいですね。」
戦闘は、一行の勝利に終わった。
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